10月の俳句など
「不景気」の「ケーキ」の部分天使祭
秋雨を歩く夢追ふ猫歩き
秋雨の夜まで長き猫の胴
スパゲツテイサラダ秋思の色褪せた
珈琲とカカオとミユシヤと秋雨と
珈琲に深き呼吸や秋小寒
珈琲の灯火消えて秋の夢
秋雨の路地を帰らむ石抱きて
あんぱんの最後パンなり虫のこゑ
皿割れていなづま帰るところあり
話まだ浅葱斑は来てをらず
幾たびの修羅のはたてか心太
月光を汲出し続け岸辺かな
↓
月陰を掻き出し掻き出しこの岸辺
明けたれど尚も夜永に居座れり
邯鄲の千年不労所得せり
布袋葵吐息のゆつくりと炎
拾ふ手のあれば石ある地蔵盆
盆東風に硯のごとく造船所
陸橋や北も南も秋の果
まつすぐを車の帰る柿羊羹
登高やことばを返す天のなき
ハロウィンやザムザの扉ひらきたり
ハロウィンの零時に並ぶATM