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鋼鉄の少女たち(原作:手塚一佳、作画:野上武志)【マンガ紹介も時に地獄絵図になるのは幸いだ。さもないと紹介を好きになりすぎてしまうから】
エルフ耳の少女たちが、
独ソ戦みたいな戦争で戦う。
(作中では架空の国家だけど)
しかも、戦車で戦う。
なんやねんこれは!
説明しよう。独ソ戦とは。
人類最悪の戦争である。
ソ連とナチスドイツは、人命を虫以下に扱う全体主義国家。
その両国が、存亡を賭けて死闘するのだから、
悲惨にならないわけがない。
で、それを萌えマンガにしました。
ご注文は狂気ですか?
いや、あるよ。
幼女戦記とか。
あれは、幼女が冷酷すぎるサイコパス軍人というオチだけど。
というか時系列的には、
この「鋼鉄の少女たち」がインスパイアした側だったんだな。
当然ながら、大人の男性しか買わない。読まない。
なんたって、萌え萌えエルフ少女たちが、
ガチで爆殺されたり、戦死したり、死亡フラグ立てまくり、
捕虜になったらアレをされたり、望まない妊娠をしちゃったり。
戦争の悲惨さと狂気に、9割の描写を割いている作風なのだ。
(言っておくと、エロマンガとしても、この方向性は完全に売れません。リョナならリョナだけで作られます。戦車要素いらない)
戦車オタクと、ミリオタしか食いつかん。
そして、打ち切り。
そりゃ売れんがな。
しかし爪痕は残したらしく、
女の子が平然とリアル系兵士やってる描写は、
それ以降、アニメやマンガの中で増えていった気がする。
実際に女性兵士もリアルに存在しているし、間違いではない。
またこの反動で、
グロくない戦車と少女のカップリングも模索され、
かのガルパンに発展したのだと思う。
やはり「かわいそうなのはぬけない」であったか。
ガルパンが人気あったのを見ると、
やはり少女が戦争で酷い目に遭う。
というリアル志向は要らなかったようである。
しかしながら・・・
こういう模索の歴史にこそ、
なにかこう、
人類が何かやってる感があって、
いいのだ。
歴史は模索の繰り返しなのだ。
解る人にだけ分かってくれれば因数分解。
実際のドイツ軍の貧乏戦車中隊の戦いを、
リアルに再現しているようで、
「なんなんだこれはっ!」感があったのです。
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