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ふたりの距離の概算(古典部シリーズ第5巻:著:米澤穂信)【結論としては、読書紹介も結論を出せないんだ。だからなんなんだ。そうなんだ】

米澤穂信と言えばもはや日本を代表するミステリー作家じゃないですか。
私はそう思うことにしていますよ。

その中で「氷菓」から始まる古典部シリーズは、アニメ化もされました。
ボスニア戦争で昔の友だちが死んでしまう「さよなら妖精」の話も、本来は古典部シリーズに入る予定だったようですが、これは別組の受け持ちとなって抜けたようです。良かった。

このシリーズは、学園ライトノベル系ミステリです。
ミステリというと殺人事件が定番ですが、そういう話は出てきません。
学園七不思議みたいな謎を解く話です。あるいは友達同士がなぜか疎遠になってしまった謎を解いたりします。

陰惨ではないです。青春の苦み程度です。

ミステリの中には救いようがないほど読後感が悪い話が多いので、とにかく青春の苦み程度で終わってくれて、かつ謎を解く快感は存分に味わえるという同シリーズは、怖がらずに楽しめるミステリとして非常に重宝します。

米澤先生のものでも、他の作品は陰惨なのがたくさんあるからね。
古典部は怖くないので恩に着ます。私、助かります。
まあ怖いのも読めるっちゃ読めるんだが。やっぱりね。
後味良い方がいいじゃん。

まずアニメ版から。

氷菓。
愚者のエンドロール。
クドリャフカの順番。
遠回りする雛。

ここまでをアニメ版として観たわけです。

そしてそのあとにアニメ化されてないエピソードとして、
この「ふたりの距離の概算」を電子書籍で購入。

しかしリーダーを載せたであろうパソコン殿が既にお亡くなりになり、現時点で再読することができません。
なので記憶とかを頼りにあやふやな話をしていこうかと思います。
この時点で折木くんに謎を解いて欲しい。

探偵役は自称省エネ主義者の折木奉太郎くんです。
「私、気になります」
の決めセリフがキャッチーなヒロインの千反田エルさん。
そして「データベースは結論を出せないんだ」福部里志くん。
頼もしいワトソン的存在。
福部くんのことが好きな折木くんの幼馴染、
七色の毒舌こと伊原摩耶花さん。

この4人組が固定メンバーとして、学園の謎的なものを解決していく話となります。
「氷菓」では古典部の過去の謎。
「愚者のエンドロール」では未完に終わった映画の謎。
「クドリャフカの順番」学園祭で起こった謎の予告盗難事件。
「遠回りする雛」エルちゃんが生き雛祭りの雛様役をやるときの謎。

などなどを解いていきました。中には短編集もあるので、アニメ版ではばらかして時系列順で放送されたりなど、順番を変えられた話もあります。

それで未アニメ化の今作「ふたりの距離の概算」は長編です。
やるんだったら映画化とかですかね。

それはともかく、折木くんたちが2年生になり後輩ができます。
ですが、古典部に入ってきた新入生の女子は、なぜだかエルちゃんと仲が悪くなり、逃げ出してしまいます。何か誤解があるようですが、どちらも自分が悪いと言って引き下がりません。
(自分が正しいといって引き下がらないより始末が悪い)

そこで少ない情報から、折木くんが事の真相を再現します。
とにかく真相を語ってくれといっても語ってくれないし、ふたりの面目を潰さないように、真実を解明し、誤解を解かなければなりません。

冴えわたる折木くんの推理は、もはやポアロか京極夏彦といった様相を呈します。

謎が解かれる快感!!!!!!!!!!あはーっ☆☆☆☆

ま、待ってくれ。何もおかしなことは書いていない。
謎が解かれる快感というのは、とにかくすごいものなんだ。
人間なんてのは、謎が解かれる瞬間に最大の快楽を感じる生き物なんだぞ。
とにかく謎を解かないと死んでしまうくらい。魔人か。

本当に小さな欠片が、すべて一枚の絵に修復されていく。
うーん、紙の本をうっかり買いなおしても良さそうだな。

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