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女王トミュリス  史上最強の戦士(2020年)【映画感想なのよ。感想を述べることはもう避けられない。語れ、戦士たち】

今まで紹介してなかったかな?
してたらごめそ。

今回は、世界史の穴の部分を映画化したという空前絶後の作品。
しかもカザフスタン映画。

しかもしかもですよ。

アケメネス朝ペルシア帝国と言えば、
アレクサンドロス大王に滅ぼされたあの帝国ですが。

もちろんペルシア帝国を建国した偉大なる覇王もいたわけです。

それがキュロス2世大王。

ユダヤ人をバビロン捕囚から解放した帝王ですな。

イランの一地方から勃興して、
あれよあれよという間に、文明世界のほとんどを征服してしまった。
そんな覇王が、最後に征服しようとしたのが、
北方の草原。マッサゲタイの地でした。


この地を支配するのは、なんと女王。
トミュリス。

北方遊牧民族ですから、元来は精強にして酷薄という強い民族ですが、
団結が足りないのが玉に瑕です。
もうね、死ぬほどまとまりがない。外敵というのを知らないのか。

その地に覇王が攻めてくる。

しかし、この覇王キュロス2世にして、
最大にして最後の大敗北が、この土地で起こったのです。

すなわち、キュロス大王、戦死!!

(さりげなくネタバレだけど、歴史だからしょうがないのだ)

トミュリスの民族が討ち取ったのです。
こんな紀元前の知られざる下剋上。
誰も知りません。

私たちはヨーロッパ由来の世界史と、
せいぜい中国史を基準にしているせいで、
それ以前の世界に疎いのです。

まあ記録が残ってないというのもあります。
ペルシア戦争以前の歴史記録ってあまり残ってない。
中国でも春秋戦国以前は残ってない。

建国の覇王を失ったペルシア帝国はしばし迷走しますが、
その後、新しいダレイオス王朝で国勢を取り戻します。
それからアレクサンドロスに滅ぼされるまで、
安定した200年ばかりの時代を閲するわけですが、
以降は再び北の草原を攻めようとはしなかったみたいです。

↑ この辺りの歴史はエウメネス君が詳しい。なにせスキタイである。

うーん。もちろん歴史考証は、
資料すら残ってない時代なのでいい加減なのでしょうが、
それにしても、こういう時代を描いたのはすごい。
稀有である。

世界史のあちらこちらにこういう女傑がいるので、
それを映画化すると一定の売り上げになるようです。

モンゴル帝国のクトゥルン姫とかも映画化されてました。

しかし未視聴。

日本だと巴御前とかでしょうか。

巴御前の映画はあってもいいと思うのだ。


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