箱の中の失楽(著:竹本健治)【箱の中身はなんじゃろな? もしかして、読書紹介かな?「そういう話じゃないんだよ」】
日本4大奇書。
しかし、私が見るに、いまいち残念なミステリ。
アイデアはすごく良いんだけど、
投げたボールを処理しきれなかった。
まあ、このアイデアをうまくまとめろって、
無理難題だけど。
テーマは、
メタミステリー。
要するに、ひとつのミステリーが、
上位のメタ世界のヒントになり、
上位世界のネタバレが、
さらに上位の上位世界で行われるという、
どこまでもメタ謎解きが続いていく作品。
だ、だが。
結局はミステリ愛好家の学生たちの物語である。
そこらへんが限界。
これだと、舞台が狭すぎる。
これをSF設定とかにすれば、
2段だけでも、すでにあのキアヌの出世作、
映画マトリックスの世界である。
3段、4段にしたら、
どんな超展開になるのか。
想像を絶する。
人類には不可能なレベルだ。
そういうレベルのメタフィクションを観たことがない。
まあ、自分で作れよ。って話なんだけど。
だからまあ、挑戦するだけですごいとも言える。
結局、なんだったの?
で終わってしまった。
ううん。
すごいシステムを組んだ割に、
いまいち消化不良である。
せめて表と裏の二重性のある物語にすれば、
どちらかがうやむやになっても、
片方がキレイに終わっていれば、
なんとかなっていたのに。
もっとも私が読んだのは、
発表されてかなり経ってだから、
出た当時に読んだらすごかったのかもしれない。
(出た当時は本を読める状態ではなかったが)
まあでも、日本4大奇書を、読破してみたいという人は、
読んで損はないと思う。
あとミステリオタクじゃないと、わからないネタが多いらしい。
私はもちろん、わかってない。
ところで本作はコミカライズしたら、BL風のテイストになるんだろうか?
イケメン男子があーでもないこーでもないとやる話だかんね。
なんとなく思った。
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