私がやりました(2023年)【本当は私がこの映画を紹介したのよ!「ふーん」】
時は1935年。フランス。
売れない女優と売れない女弁護士はルームメイト。
しかしある日、売れない女優が、
大富豪殺害の罪で逮捕されてしまう。
その大富豪は映画プロデューサーで、
主演の役をもらいにいったのだが交渉決裂で女優が帰った後に、
殺されたのだ。
真っ先に疑われる女優。
検察「あなたは主演の役を降ろされて、カッとなってやった」
女優「違います!」
しかし親友の女弁護士が割って入る。
女弁護士「ちょっと待ってください。たとえばその富豪に襲われたので、仕方なく身を守るために反撃してしまったということもありえるはずです」
検察「そんなバカな」
女優「あ。それです」
「「え。」」
記録係「というわけで供述に矛盾がありますが、とりあえずサインをどうぞ」
こうして供述がとられて裁判が始まったのですが、
女弁護士がフェミニズム論法を用いながら熱弁を振るい、
逆転無罪を勝ち取る。
そして女優の元には新作映画のオファーが殺到し、
女弁護士にも依頼が殺到したのだった。
めでたしめでたし。
しかし、ここで問題が起こった。
あるマダムが訪れ、
???「真犯人は私よ!
なんであんたたちが有名になってるの?
こうなったら私が自首して私が有名になってやる!
あんたたちばかり有名になってずるい!」
これは困ったぞ。
こんな自白をされたら、
冤罪を逆に利用して有名になった件がバレてしまう。
一見するとまったく大丈夫のように見えるけど、
とりあえず対策するのであった。
****
という過激なフェミニズムコメディ。
しかも最終的には丸く収まってしまうという、
これ殺された富豪が明らかにワインシュタイン顔なので、
誰も同情しないけど、いいのかなー?
というくらいの過激フェミニズム。
しかも、女優がおっぱい丸出しで別の富豪を誘惑してみても、
「いや僕は妻を愛しているんだ。そういうことだから」
明らかに警戒されている!?
まあ、抑止力の理論からするとそうだよね。
ウクライナが攻撃されて、日本が攻撃されないのは、
明らかに日本が前科持ちで一見して温和だけどキレるとヤバい相手かもしれない。
(とっこーたいのオニーサンたちが守ってくれたんだ)
というのは否定できないだろう。
暴力の所有者であることで、こんなにも礼節ある対応されちゃう。
という捨て身の社会批判ジョークと見た。
***
そしてこの映画、フラムボワイヤン時代である。
30年代中期のフランスは、独特のデザインセンスが花開いた時代。
というかフランスはいつも何かのデザインが花開いているのだが、
この時代は独特。
ドライエの自動車は出てこないけど、時代特有の優美な雰囲気が全編に見られるのが嬉しい。女優さんが出てくるからな。
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