殻都市の夢(著:鬼頭莫宏)【マンガ紹介よ。歌を歌っておくれ「%$#%&%$&+P*」こ、これは!? おっと誰か来たようだ】
鬼頭莫宏の、ほぼほぼ、エロマンガ。
エログロポルノにして、
人間の本性を突き刺していく文学マンガでもある。
単一の舞台を使った短編集といった感じ。
もう、エロマンガ雑誌に連載されてたやつだからね。
しかし内容はSFヒューマンドラマでもある。
というかそういう雑誌らしい。
怖い人は読まないでほしい。
クローン女性たちが物品として殺されたり、
ホームレスの少女が購入されたり。
誘拐された少女たちが裸で、刑務所的空間に詰め込まれたり。
実際に内容を読むとそこまで暗い感じではなかった。
あっさりしている。ポジティブ度を感じる。
ちゃんとエロマンガしてるが。
ちゃんとSFもしている。
エロ要素のあるSFと言った方がいい。
(これではぬけんよ)
100万冊の本を暗記するクローン少女。
都市の上に都市を構築していく殻都市構造物。
こりゃ浮世絵とか好きな欧米人が狂喜乱舞しそうなジャンルだな。
あの人たちは性的じゃない方の意味で欣喜雀躍する。
欧米だと禁忌が強すぎて描けないけど、
日本人にはそういう制約が無いから、
エロが普通にアートに混ざるのをみて、
すごいぞ!!とか言っちゃう。
***
大体の話は、暗い話に見えて救いがあるような気がする。
というか、過酷な環境から、いかに救いを見出すか。
というのがこの人のテーマなんだ。
ただ人造人間、SF都市が存在する世界観なので、
その救い方もぶっ飛んでいる。
妻のクローンを次から次へと殺していきコレクションにする男。
エイズみたいな病気の運命を共有するが、餓死寸前の場から救われる少女の話。
死体になってから妻に伝える言葉に気づいた男。
低層部に生きる謎の民族。
各エリアに出現する座敷童。
裸の少女たちを集めて社会を作らせるゲームを開発した男。
100万冊の本を暗記する人造少女。
これが鬼頭莫宏だっっ
心にずっきりと爪痕を残す作品集だ。
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