ブラックペアン(著:海棠尊)【読書紹介していたらアイテム説明になっていた。我らの罪を許されよ】
1988年が舞台の医療サスペンスです。
旧作はブラックペアン1988で、新装版になってから数字が抜けて、
ただのブラックペアンになっています。私が持っているのはこちらの方。
ドラマ化もされたそうですが、もちろん未視聴です。
海棠尊先生と言えば(チームバチスタの栄光)シリーズが有名ですが、シリーズが長いので、まずは一冊で完結している作品を紹介したいと思います。
まずはこれ。
まずはじめに・・・・
内容をあんまり覚えていない。
一点を除いて。
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まずとある医局で、自動吻合器なる機械が導入されようとしているのですが、導入しようとしている医師が医局のホープ。
反対しているのが医局の絶対権力者である教授。
そして教授を嫌いぬいている一匹狼のスゴ腕外科医。
そして主人公視点はぺいぺいの研修医。
(この人、おそらく後のシリーズでは、ベテラン枠で出てくるような気がする・・・気のせいか。ちょっと覚えてない)
あとは看護師が看護婦と呼ばれている時代。
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さて、自動吻合器(現代には普通に存在する)が今まさに導入されんとしているところですが、絶対権力者である教授は「外科医の技量を落とす」と反対です。
まあ実際に事故が起きても、ホープは自らの優秀な技量でリカバリしたりするわけですが。
こういった全体のストーリーはたいして覚えてないのに対して、
圧倒的なまでに記憶に残っていたのは。
教授が使っている特殊手術器具。ブラックペアンです。
冒頭から出てくる、この世界の中でも教授1人しか使わない謎の手術器具は何なのか?
という種明かしだけが、ものすごく印象に残っています。
もはやRPGに出てくる伝説の聖剣とか、一機しか作られなかった伝説の強機体とか、レア属性がついているアイテムです。その使用目的も独特。
ブラックペアンは黒一色で、炭素で出来ています。
ペアンの目的は出血部位などをはさんで、止血したりするときに使いますが。
こういえば、予測できてしまうかもしれないけど。
面白いとはいえ割と普通の物語が、たったひとつのアイテムを導入することで、ぴしりと音を立てて引き締まりました。すごい計算!
医局の教授と言えば鼻もちならない悪役のイメージがあるというか、ドラマとかでそういう役割をあてがわれることが多いというか。
しかし、そういう鼻持ちならない権力者のイメージを持たせながら、
実戦では伝説の勇者の名に恥じぬ無双ぶりを示す。
こちらの佐伯正剛教授が、作品内ではもっとも光が当たるキャラクターのような気がします。
クライマックス。
ついにブラックペアンが実戦投入されるところは、誰もが息を呑みます。
作中人物たちも沈黙します。
まさにこのアイテムこそが、この小説の隠れた主人公!
かっこいいいいい!脳髄がしびれるぞっ
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という小説です。
もはやこれに尽きるので、それ以外を説明することなし。
許されよ。許されよ。
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