児玉まりあ文学集成(著:三島芳治)(マンガ)【読書感想を別の言い方でいうと?】
私は1巻を飛ばしていきなり2巻や3巻から買うということがままあります。それでもぜんぜん話についていける。
まあ一話完結方式なんですね。
1巻からまとめて読んでいく必要はありません。
たまたま棚にあったものを買っていくスタイル。
ところで、
優秀な先生は、難しい話を簡単に言います。
それに対して文学は、単純な話を複雑にします。
(いずれにしろ、面白くはさせます)
日常的な話を、いかにして世界の浮沈に関わる問題とカン違いさせるか?
それが文学少女の腕の見せ所です。(あれ?)
さてこの漫画は文学部の女の子を好きになった男の子がどうにかして文学部にいれてもらおうとするところから始まります。だがしかし女の子はただの文学好きではなかった!
およそ常識が通用しない超文学少女だったのだ!
基本はギャグマンガですね。
ただ文学部的なネタが所狭しと混ざってくるので、意外と教養になるというか、何の教養にもならないというか、そういう発想があったのか、それでいいのか、という。
これに取りつかれると病みつきになれる独特感があります。
たとえば、(2巻からの抜粋)
学級日誌を面白くするための神話形式の導入とか。
構造主義的な手法でレゴブロックを作ってみる話とか。
自分の言葉が他人に聞こえないと思い込む少女を、普通のクラスの子に戻す方法論。
断章形式で読むと文学の現実が変わってみえる。すると現実には存在しない人物が出現する。(おいおい)
奇人じゃん。
そうなのです。登場人物はすべて奇人です。
主要人物も、ぽっと出のキャラもおしなべて奇人なのです。
まれに普通の人が出てきますが、もはや疑いを覚えざるをえません。
ばかな!?これが文学の力か?
そんな奇人の話が大好きという方は、現在3巻まで出ているようです。
↑ とりあえず1巻のちゃんとした書評もつけます。
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