イグナクロス零号駅(著:CHOCO)【当駅は完全なる独立管制下にありいかなる「マンガ感想も?」・・問題ありません!】
惑星イグナージュの軌道上に存在するイグナクロス零号駅。
惑星に住んでいる地上民と、リングに住むリング民。
ふたつのリングを結ぶ宇宙シャトルの駅。
ふたつの駅は零号劇と九十九号駅。
それぞれの駅にはひとりずつの少女が、駅の管理をしている。
駅には様々な旅人が訪れる。
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90年代のマンガ作品なんだけど、
ロリ・エロの2要素がばっちり入ってる。
そういう大ヘンタイ時代初期の傑作と言われる。
いや、ロリエロ要素が傑作なのではなく、
物悲しくSFで、人が訪れない辺境の宇宙駅を舞台にした、
ちょっと心に爪痕を残す系の一話完結エッセイ系の作品なのだ。
かつて大きな悲劇があり、その悲しみに耐えつつも、
限られた範囲で、温かい世界観を描いている。
しかも割と本格SFなのだ。
このロリ駅長、実は・・・・・・年増。
だってああいう理屈があるんだもん。
そうした作風が、これはただのロリマンガではない。
タダモノではない。という印象を与える。
本棚発掘作品。
ロリエロ要素のせいなのか、
アニメ化とかはされてないみたいだけど、
傑作という評価は揺るがないらしい。
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後半は「シビュラージュの原罪」という、
この世界が成立するに至った世界が描かれている。
(注意:近親相姦ネタがあります)
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思うに、
私たちの世界は、巨大な悲劇の傷痕の中にできている。
世界の通底音は、本来は悲しみであるはずなのである。
にもかかわらず、私たちは明るく楽観的な日常をなぜか生きている。
これはもとより、私たちが幸福だからではない。
世界や文化というのは、悲劇や喪失の上に構築されることが、
そもそもの所与の条件だからなのだ。
人類とは、世界とは、傷痕から生まれてきたものなのだ。
傷のない生は、それ自体が矛盾している。
要するに、そういう話なんだと思う。
だから過去があるから、生きることを否定する必要はないのだ。
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