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軍靴のバルツァー(著:中島 三千恒)【ええと、最新技術の応用をマンガ感想文で書くってのはな、これも時代か】
これはヨーロッパぽいどこか別の世界。
ナーロッパかな?
時代は19世紀中盤。
リアルだったら、ドイツ統一が行われる近辺のドイツ。
ナーロッパの真ん中にあるこの地方は、
ヴァイセン王国主導による民族統一国家の機運が盛り上がっていた。
そこで軍事先進国ヴァイセンから、
辺境のバーゼルラントに軍事顧問の先生が送り込まれる。
これがバルツァー少佐。
まだ20代後半の若手の少佐だ。
この年齢の少佐ってのは、見かけによらず優秀ってことだ。
バーゼルラントの実質的な国主。
王様の弟である摂政殿下は、
国家の近代化を目的としているが、
抵抗勢力の妨害でなかなか目的を果たせない。
新しく作った士官学校も、あれやこれやで妨害される。
そこへ前述の少佐が、学校教師として赴任。
まあ、19世紀士官学校版の、
金八先生だ。
(GTOって感じじゃないよな。真面目なんだよ。バルツァー少佐は)
というわけで歴史の教養のお時間です。
当時の基準で、軍事学の基礎講座を学べる。
士官とはどういうものか?
指揮はどう取るべきか?
防御戦闘はどう行うのか?
新しい技術に注目せよ!
そんな感じで生徒からの経緯をもぎ取りつつ、
学園生活を送るが、はや実戦の機会が巡ってきてしまう。
***
そしてこの世界のドイツ統一戦争は、
どうもリアルのドイツ統一とは異なるみたいなんだな。
あれ? リアルの歴史と違わね?
という方向に大きくずれだしてきてしまうんだ。
まずヴァイセンの指導者が政治家ではなく軍人。
ビスマルク流のマキャベリズム外交ではなく、
ルーデンドルフ流の軍国主義を最初から標榜しており、
どうもドイツ統一どころか、この時点で世界大戦のきな臭い匂いが醸し出されてきてしまうんだな。
↑ この辺から風向きが変わってくる。
というわけでナーロッパの歴史はリアルヨーロッパの歴史とは、
完全に異なったものになりそうなんだ。
つまり、結末はまったく分からない。
物語は、未知の未来に向かって進む。
これは物語のダイゴ味だよ。
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