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夜風を浴びながら『天才スピヴェット』を観た話。

画像出典:filmarks

学生の頃、『ものすごくうるさくてありえないほど近い』を観て以来、久しぶりのピクニックシネマ@恵比寿ガーデンプレイスへ。

夕方まで土砂降りだった雨がちょうど開演前に上がって、芝生席にはお客さんがたくさん。
友人取ってくれた最前席で、心地良い夜風を浴びながら、可愛い天才少年の冒険を観た話。


科学の天才・10歳のスピヴェットが田舎町で一緒に暮らすのは、カウボーイのお父さん、昆虫博士のお母さん、人気者になりたいお姉ちゃん、そして自分とは正反対だけど仲良しな双子の弟・レイトン。
みんなそれぞれに夢中になることが違って、チグハグな会話が可笑しい。

事故で亡くなったレイトンが幻影としてスピヴェットの前に現れたときのちょっとませたような振る舞いや、2人でハイタッチする姿が微笑ましくて抱きしめたくなる。

悲しい出来事がありながら、家族の様子やワシントンまでの道中がコミカルに描かれるので、授賞式でのスピヴェットのスピーチは一転して涙もの。
小さな心でずっと抱えていた罪悪感や勘違いが、畳み掛けるように優しい真実になっていく最後にも泣けた。


映画鑑賞後には、主催・kinoigluの有坂さんから簡単な映画解説がある贅沢。
3,000人以上のオーディションの中から選ばれたスピヴェット役のカイル君は、監督が彼のために脚本を少しずつ調整していったというほどの逸材だったとのこと。
6ヶ国語を操り、格闘技でも賞を獲るほど文武両道な彼は、映画でも秀才さとお茶目さを画面いっぱいに感じさせてくれた。

観たかった映画、もう一度観たい映画が盛り沢山なピクニックシネマ。
残り3週間の間に、もう一度でも行けたらいいなあと思う。

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