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ラーメンください。

遠い昔。僕がまだ中学三年生の頃。卒業旅行でスキーに行こうということになって、スキーショップの多い神保町に友達3人で行った。

一通りスキーウェアを見て、お腹がすき、サブちゃんラーメンという店に入った。カウンターに3人並んで座る。壁に貼ってあるメニューを凝視する3人。何にする?俺サブちゃんラーメン。じゃあ俺も。俺も同じでいいや。すいません、サブちゃんラーメン3つ。は?え、サブちゃんラーメン3つください。普通のラーメンでいいの?いいえ、サブちゃんラーメンお願いします。だからラーメンでしょ?え、だってあそこに書いてありますよ?半チャンラーメンのこと?え?だから半チャンラーメンでしょ?え・・・。3人は壁に貼ってあるメニューを見る。だってあそこに・・・。一人がメニューに近づく。あ、サブちゃんラーメンじゃなかった。半チャンラーメンだ・・・。イライラしているように見えるサブちゃん。3人は笑いたくても笑えなかった。

ここからは想像だが、マスターはきっとサブちゃんで、若造3人がサブちゃん!ラーメン!と馴れ馴れしく名前を呼んできたと思ったのだと思われる。よおサブちゃん!元気!のような。3人は黙って半チャンラーメンを食べた。なぜか水を飲み干すとサブちゃんがすぐに水を取り替える。ここからは想像だが、意外とサブちゃん!と若者に言われるのは嫌いじゃないサブちゃんだったろう。

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