
読書日記・推しはそこにいる
4月10日(月)
犬の通院日。今日もたくさんのワンちゃんネコちゃんがいて、見ているだけで癒される。当人(当犬?当猫??)たちにとって病院は大嫌いな場所だろうから、勝手に癒されている私は不謹慎かもしれない。治療中であるうちの犬は、特に大きく変わったところもなくてホッとした。12歳ともなるといろいろある。でも元気でいてくれることに感謝。
読んでいたのは『はい! こちら子ども記者相談室デス!』。
大人の相談に子どもが答えているのがとても良かった。大人の悩みをバッサバッサと切り捨てる子どもたち。「大人がしっかりして」「子どもに聞くのはおかしいんじゃない?」とか、ハッキリと物申しているのが面白くてどんどんページをめくってしまった。子どもだから世の中のことはわからないんだと、私も子どものころに何度も言われ、しかしこうして大人になった今、子どものほうが世の中を真っ直ぐに見つめていて、間違ったことは間違いだと思えているような気がしたので、大人としてちょっと背筋を伸ばそうかと思った。
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4月11日(火)
娘の予防接種の日。朝から・・というよりも注射が決まった日からずっとグズグズと文句を言っていて「注射こわい」と呪文のように毎日くり返す娘をながめ、嫌いなものやこわいものを全力で否定する強さは、生きるうえで必要なことだよね、と達観したような気持ちを1ミリだけ持ち合わせながら、しかし何度も同じことを言うので、こちらも「大丈夫だよ」という声かけがすぐに「しつこい!何回も言わなくてもわかったから!!」という文句に変わった。大人げない母親ですまない。そして迎えた本番は、あっさりと注射を打たれて終了。なんだ、こんなもんか、という娘にため息が出た。
読んでいたのは『20歳の自分に伝えたい 知的生活のすゝめ』。
本の中で、知識があるから面白い!すごい!と思うことができるという話があってなるほどとなった。漫才やコントを見ても、知識がなければつまらないと思うことがあるらしく、それはたしかにその通りだなと思った。私の中で理解できずにいままで敬遠していたものが絵画なんだけど、絵画も知識があれば見方が変わって面白くなるんだと本に書かれていたので、早速この本を購入してきた👇
この図鑑に描かれている説明文を読むだけでも、本物を見てみたい気持ちがムクムクとわき上がる。本を通じて興味の対象が広がる体験は、とても楽しくてワクワクする。そして一つ一つの作品を、もっと深堀りしたくなった。いまは好奇心に満ちあふれている時期らしい。
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4月12日(水)
新学期のドタバタを経て、ようやくnoteを書く余裕が生まれた。春休みも終わったし、そろそろ読書日記だけではなく、いつも通りの記事を書こうかと思ったものの、読書日記が楽しいのでそちらを書いてしまった。
1000ピースのジグソーパズルがようやく完成して、スッキリした気持ちと、ちょっと寂しい気持ちがまざりあった。パズルは大好きなんだけど、犬を迎えたり子どもが小さいうちは、床に物を置くことができないのでパズルから遠ざかっていた。なので12年ぶりにパズルができたことが嬉しくて、いつまでも完成しなければ良いのに・・という気持ちがあったのだった。今度は自分が好きな絵柄を選びたい。あ、ここは絵画に挑戦すべきか?いやそれは無謀か?(色味がハッキリしていないと、めちゃくちゃ難しそう)
読んでいたのは、柿内正午さんの『差異と重複』。
発売を知り急いでオンライン予約をした本。本当は店頭購入したかったのだけど、店頭販売しているお店はどこもかしこも遠くて、一番近いお店でも車で4時間かかることが判明し、一人でそんな長時間運転したことはないので泣く泣くオンラインで予約購入した。
分厚さに嬉しくなりながらページをめくり、上下二段組で、上が2021年の日記、下が2022年の日記となっていたことに驚きつつ、これはかなり読みごたえがありそうだぞ!と一人でニヤニヤとした。早速読み始め、柿内さんの推しに対する愛を読みながら、こんな風に何かにハマる感覚に大きなうらやましさを抱いた。私も推しが欲しい・・と切実に思い、いや待てよ?発売日前から楽しみにしていたこの『差異と重複』が、私の中ですでに推しなのでは???と気づいて、ちょっと嬉しくなった。推しというのを経験したことがないので詳しいことはわからないけれど、柿内さんの本だったら値段を気にせず買ってしまうというのは、推しに近いのかもしれない。嬉しい気づきだった。