椿のような人

あなたはいつも
僕のことをそっと気遣ってくれて
控えめで　
気取らない人だった

そして僕は
その優しさが心地よくて
甘えていたから

自分の気持ちも
はっきりと伝えずに

気に掛けてくれるのを
当たり前みたいに
思っていて

気付いたときには　もう
あなたはいなくなっていた

桃色の椿の花言葉は
控えめな愛

あなたの小さな希望を
僕は叶えるべきだったのに

控えめな愛が
どんなに大切なものであるのか
気付くのが
遅かったんだ

【花言葉シリーズ❹】椿