小説 本好きゆめの冒険譚 第五頁
「桃太郎」の話は桃2個から、2人になったのだけれど、「もう一つの桃は双子だったらどうなるの?」と私が言うもんだから、桃太郎は3人になった。
「何で桃太郎は全員男の子なの?」
・・・1人女性になりました。
それからは、私の言いたい放題。
なんてったって、話は「昔から」全部知ってる訳だから・・・
何で、お付きは「サル」「キジ」「犬」という「弱い動物」なのか?
何で、お付きは、岡山名物「きびだんご」で付いていくのか?
キジは「鷲」に、犬は「狼」に、サルは何故か「猿」。
きびだんごは「フルコースディナー」にグレードアップされた。
それでも、鬼はデカい。それも数体。
桃太郎の貧弱な刀と猿と鷲と狼では、倒せないのでは?と言った所、
「桃太郎は、合体できるのよ!」
母が言った。
私は、目をキラーンとさせて、合体ロボ!人類の夢!と興奮した!
・・・私は想像した。桃太郎が「合体ロボ」
・・ん?桃太郎はロボじゃないよね?
私の中で3人の桃太郎がフラフラと肩車をしている光景が浮かんだ・・・
「ママ〜?」
「はいっ!今日はここまで!おやすみ。」
ママは足早に部屋を出て行った。
私はベッドの中で、桃が沢山、流れてくれば良かったのに・・・と思いながら眠りについた。