見出し画像

タイタニック3Dを観てきたよ~

2023年2月に劇場公開25周年を記念して、2週間限定公開された「タイタニック」を観てきた。
正直行くかどうか、すごく迷った。

タイタニック公開当時は子供だったので、映画館で観ていない世代である。
ただしTVで何度か放映されたので、なんとなく観たことはある。
直近だと、2021年に金曜ロードショーで石田彰がディカプリオの吹替を担当したときにも観た。

当然オチは知っているし、悲しいストーリーなので、繰り返し観たいとは思えなかった。しかも上映時間が3時間もある。長い。

それでも観に行くことにしたのは、youtubeで観たメイキング映像がすごかったから。

「船内に水が大量に流入するシーンはセットが壊れるため一発撮り」、「船の出航シーンでは船の向きを反対につくってしまったので、出演者の衣装の前合わせやセットもすべて左右反転している」等のエピソードを初めて知った。

「こ、これはめちゃくちゃお金がかかっている…!公開から25年経つけど、こんなにお金がかかっている映画はそうそうないのでは?」
調べたところ、製作費は当時最高額の240億円。

映画製作費ランキングを見たところ、おそらく物価の上昇などもあり、現在ではランキング上位ではないものの、上位の作品はシリーズ物かディズニーばかり。
タイタニックは有名な話とはいえ、当たるかどうか確実とはいえないオリジナル作品に、これだけの予算をかけたなんて狂気を感じる。

3D版の映画館上映は2012年以来、11年ぶり。この機会を逃したら、次はいつ観られるかわからない。これはもう行くしかない!

早速チケットを取るため、映画館のサイトをチェックしたところ、どこも満席。
Twitterでも「タイタニック満席」が話題になっている。
日付変更の0時を待って、なんとか公開最終日のチケットを取ることができた。

観終わった感想だが、本当に映画館で観れてよかった~‼
考えてみたら、タイタニックをちゃんと最初から最後まで通しで観たのは初である。
3時間もあるので、家だと中断してしまいがちだが、映画館だから集中して観れた。

後半の沈没していくところは、何度も観たことがあるのにハラハラし通しだった。水がどんどん船中に溢れていくのが怖いんだけど、美しい。
タイタニックの豪華な内装や小道具と、信じられないくらいの数の役者さん達でつくる映像の力が強い。

アナログとデジタルの程よく混ざった感じがよい。あれから技術は進化しているけれど、逆に、このような雰囲気はもうつくれないのかも。
90年代の豊かさを感じた。

主題歌を映画館の音響で聴けたのも素敵だった。
この主題歌がなかったら、感動が半減するくらい、映画の世界観に合っている。

ジャックは昔の少女マンガの相手役みたいに綺麗だった。
頭の回転が速く、度胸もある。立ち振る舞いがモテそうなのに、絵を描くシーンで赤くなる純情さ。
そして誰も気づいてくれなかったローズの生きる苦しみに寄り添ってくれる。これは世界中が恋したのも納得である。

改めて観るとローズの婚約者がかわいそうという人もいるが、私は全くそう思わなかった。
朝食のテーブルをひっくり返してローズにキレるシーンや、最後に銃をぶっ放すシーンに、パワハラ・モラハラしそうな性格が窺える。

会話の内容でも、ローズをモノとしかみていない、貧しい人間を見下している、芸術を理解できないことが伝わってくる。
あのまま結ばれても、不幸な結婚になること間違いなし。

そして、この物語の主人公はローズである。
ジャックとローズの悲恋物語でもあるが、この話の軸は、ローズがジャックに出会って、消えかけていた生きる力を取り戻し、たくましく生き延びていくところにある。

最後に自由の女神の前でローズ・ドーソンと名乗るシーンが象徴的である。
ジャックは亡くなってしまったけれど、ローズの心の中では、ずっと一緒に生きていたし、だからローズは自分らしく生きていくことができるようになったのだ。

「タイタニックの上で、ロミオとジュリエットを」が製作プレゼンのときのキーワードだったそうだ。
たった4日間の恋が、一生忘れられない出来事になる。
映画史に残る名作を映画館で観れてよかった。
またいつか4DXで再上映してほしいな。










この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?