Byzantium(邦題:ビザンチウム)/切ない吸血鬼の物語
Amazonプライムビデオで「残り30時間」に釣られて観たら、意外に面白かった。
雑感
事前情報無しに観た。
「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」の監督(Neil Jordan)が撮った「吸血鬼映画」というのは知っていた。
観てみると同じ吸血鬼でも設定が異なる。
吸血鬼映画には必須の「血を吸われたものは眷族になる」ではない。
今年、原作コミックが終了した『よふかしのうた』などもこれに倣っている。
アニメは2期制作が決まっているらしい。
話をByzantiumに戻す。
ネタバレになるが、とある無人島の洞穴に入ると吸血鬼社会の一員になる(貴族的な男性社会)。
映画の中で血を吸われる人間はそのまま死に至る。
主人公エレノアは、死期間近の人間からだけ血を吸う、気配りの吸血鬼。
200年生きて来て孤独を感じるところが、バンパイアらしからぬ感じ。
あるカフェに飛び入り、置いてあるピアノで物悲しい曲を上手く弾き、店員に「どうやったらあのような曲が弾けるのか?」の質問に「200年練習した」の返事はクスッと笑うところ。
映画のトレーラーは動きのあるシーンを散りばめているが、2時間弱の映画の多くは海辺にある街で物静かにストーリーが進む。
景色に既視感があり、ロケ地を調べてみた。
思い悩みながら200年生きている吸血鬼が主人公なのでスリラー映画ではなく、男女が出てきても色恋に行く話でもない。
生きづらい世の中を反映した物語、と取れなくもない。
終わり方が簡単でハッピー?エンドなところで、映画が少し軽くなってしまったように感じる。
(そうしなければ「やたら暗い映画」と評価されたかもしれない)
MOH