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家族善哉 :: 島村洋子(著) 婦人公論のコラムに惹かれて (Kindle Unlimited)

この本も作者も初見。
作者の書かれたコラムが面白かった(笑ってはいけない事態)ので、読んでみることに。

面白いコラムが読者を招く


昨年秋の出来事。その後は『婦人公論』9月号・8月12日発売 に掲載予定。
コラムも掴みは大事。

『ほんの1時間ほど前にはバンドの打ち上げで錦糸町の「養老乃瀧」サンマを食ってたのに。最後の晩餐がそれで、最後の会話が西岡恭蔵と田山雅充の作詞方法だったなんてめっちゃ嫌だ、有楽町のアピシウスかなんかでを食べながらヴィヴァルディの作曲方法について語った後に倒れたかった』

https://fujinkoron.jp/

このコラム、最後の方も飛ばす。

『私は原稿が書けなくなることを恐れ、いろいろな言葉を思い出そうとした。例えば病院のこの壁の色は何か。「クリーム色」では陳腐である。「誰にも言えない不倫旅行の時に歩いた海岸にあった営業しているのかいないのかわからない中華そばと親子丼とかき氷しかない店の忘れられた生ビールのポスターが貼られてあった壁の色」とか「50年も前に突然いなくなった父と行った動物園で見た赤ちゃん象の皮膚のような色」とか。』

https://fujinkoron.jp/


本の内容

このオカンに感動! 愛に満ちた笑撃小説――母親がナント、娘と同じ高校の同級生に!?  大阪で暮らす咲子は、高校時代に妊娠、結婚。再び高校に通い始めたが、高2の娘・美佐緒が恋した男子との三角関係に! そして、家には幼子を連れたかつての友達が転がり込んできて……。男気溢れる夫や初恋に揺れる息子も巻き込んだ、ユーモアいっぱいのナニワ人情物。

家族善哉

原作よりもTVドラマの方が有名?

『家族善哉』とは、島村洋子原作の長編小説。2006年11月末から2007年1月までTBS系「ドラマ30」枠(毎日放送(MBS)製作)でテレビドラマ化された。
【概要・あらすじ】
なにをやってもイマイチな主婦が、一念発起をして自分の子供と同じ高校に通い、人生の再出発を目指す女性の物語。
小説現代2002年6月号から2003年1月号に掲載。
テレビドラマは、2006年11月27日から2007年1月26日まで、昼ドラマの帯番組として全40話が放送された。

wiki

若干の感想

さっそく読んでみる。
バリバリ関西弁のファミリードラマ。

母、娘、息子が一人語り(一人称)をして話がすすむ(進んでいないかも)。
文章の雰囲気から、婦人公論に書いたコラムとの同一性は感じられるが、コラムの方が文章は巧み。

原作は『小説現代』2001年6月号~2002年1月号に掲載されたので、20年経つとプロでも力量が異なる(上がる)のは当然か。

直木賞作家、桜木紫乃氏も受賞作『ホテルローヤル』と今年上期、日経新聞に書いたコラムを読むと、今年書いた文章の方がチカラを感じる。

プロの作家さんも書き続けることで、チカラを付けているのが感じられる。
(その間の人生経験もあるとは思うが)


アマチュアは「言わずもがな」



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