人は、優しくされるから優しくなれる。
「優しい」というのはどういう状態なのかを考えてみたときに、誰からも一度も優しくされたことのない人が、誰かに優しくできるのか?と言われたら、それは難しいと思う。
例えば、親に優しくされ愛された経験があって、「優しくされると嬉しい」ということを(無意識かもしれないが)学び、それを誰かにもしてあげよう(あげたい)と感じる。
例えば、お友達が誕生日に「おめでとう」と言ってくれて、ときにはプレゼントをくれる。それが「嬉しいことなんだ」ということを学び、誰かに自分もしてあげようと思う。
そんなふうに、誰かに優しくしてもらった「経験」が、誰かに優しくしてあげたいという「気持ち」になり、連鎖反応のように続いていく。
人それぞれ、自分の中に「優しさ貯金」みたいなものがあって、誰かに優しさをあげたら貯金は減り、誰かから優しくされたら増える。
そんなことの繰り返しで、貯金がゼロにならないうちは、「誰かに優しくしてあげたい」という気持ちを保てている。
そんなイメージ。
では、優しさをあげてばかりだとしたらどうなるのだろう?
きっと貯金は減り続け、心は擦り減り、誰かに優しくできる心の余裕を失い、自分のことしか考えられなくなるのではないか。
今、誰かに優しくできない自分がいるとしたら、もしかすると自分の心に貯金していた優しさを使い切ってしまうくらい、頑張っているということなのかもしれないね。
そんなことを考えてみたら、少し自分を許してあげられそうな。自分で自分に優しくしてあげられそうな。
そんな気がしませんか?
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