トップ10
今年の野球界はWBCから始まって阪神タイガースが【アレ】を達成し、更には日本一にまでなり、非常に盛り上がった。
特に関西では【地球沸騰化】しているのではないかと思われるくらい熱気が凄まじかった。
そんな中、僕は新しい環境に飛び込むことになった。
僕が飛び込む先の新しい学校には数人のリーダーがいてその方々に挨拶をしなくてはならないらしい。
その【新しい学校のリーダーズ】を探すべく首をキョロキョロ振りながら慣れない道を歩いていた。
場所は随分と静かな場所で辺りもひっそりと静まり返っている。
その時、突然大歓声が聞こえてきた。
そちらに向かってみると大勢の人が大声で叫んでいる。
何事かと聞いてみると、自分達は【観る将】なんだが、将棋部の部長が【生成AI】と対局し、ここまでいい勝負になっているらしい。
この4年間は勝負にならないくらいあっさりと負け続けていてここまでの好勝負は【4年ぶり】でおもわず声を出して応援してしまったらしい。
その後、更に大きな大歓声が上がった。
どうやら部長が勝利したらしい。
部長は【ペッパーミル・パフォーマンス】でその歓声に答えていた。
するとそこに突然「うるさい!大声を出すな!奴が来るだろうが!」と、捲し立てながらやってきた。
それまで将棋で盛り上がっていた人達が【蛙化現象】の如く静まり返り、まるで将棋になど興味がなかったかのように蜘蛛の子を散らすよう去っていった。
どうやら入ってきた人は【闇バイト】をしている事で有名らしく関わりたくないので逃げ出したらしい。
僕は思い切って聞いてみた。『あなたはどんな仕事をしているのですか?』
しかし「話している暇はない。くそっ、やはり気づかれたか。見ろ!」
その人が指をさす方向に目を向けると、クマがこちらに向かってきた。
「【OSO18】と呼ばれているクマだ。アーバンベアと言われていて街中にもやってきて人も襲ってくる。とにかく逃げろ!」
言われるがままに僕は必死に走って逃げた!
しばらく走ると僕を追い抜いていく人達がいた。
どうやらここに観光に来ていた外国人らしく、同じくクマに襲われ逃げてきたみたいだ。
僕より足が早くて抜かれてからは背中がどんどん遠くなっていく。
どれくらい走っただろう。流石に疲れた僕はふと後ろを振り返った。
もうクマは追いかけて来ていなかった。
ホッとした僕は胸を撫で下ろした。
前を向くと先程の外国人達がこちらを向いて何か言っている。
よく聞いてみるとカタコトの日本語で指を指しながらこんな事を言っていた。
【A.R.E.】
指は僕の方を指していた。
僕はすぐに理解してその外国人達に言ってやった。
『I'm wearing pants!』
彼らは大笑いして「パ〜ンツッ」と叫びながら行ってしまった。
関西にいた僕は熱気で暑くなりここまでパンツ一丁で過ごしていたのだった。
※この物語はフィクションです。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?