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自己啓発が持つ最強の矛と盾

夢をかなえるなんたら的な本をコンビニで見かけた。コンビニで扱うくらいだから売れているんだろう。

ただふと気になったのが、それが「4巻」であったことだ。好意的に取ればそれくらいいろんな方法や思考法が書いてあると言えるし、悪意を持って見ればいつになったら夢がかなうんだよとも言える。

しかしふと考えてみると、こういった自己啓発本に関して、続編というのはあまり多くない印象だ。ヒットすると2冊目までは出ているイメージだが。「すごいアイデア発想法」が売れると「もっとすごいアイデア発想法」が出る感じ。

まあこういう二段構えくらいならわかる。初歩的なところを最初の本で語り、応用的な内容は2冊目という分け方だろう。

ただ自己啓発本というのは結構タイトルで掴むために大風呂敷を広げているものだ。それゆえにあんまり重なってくると逆に説得力が薄まりそうに感じる。

例えば「あなたに絶対親友ができる本」という感じの本が第18巻まで出てたら「いつになったら友達できるんだよ」と思われないだろうか。

まあ作者買いしているだけならそういうことは気にならないのかもしれないが。学生時代にやたらと同じ作者のメンタル系の本を買ってる友人がいて、それらをパラパラと読んでみるとだいたい同じことが書いてあるようにしか見えなかった。イメージでいうと「自分を好きになる25の方法」の次に「なぜか人に好かれる38の秘密」みたいなのがあるような感じ。

しかしそれでもその友人はほとんど買っていたので、その作者自体のファンだったのだろう。自分のようなひねくれた人間がナナメに読んでいるから「どれも一緒やんけ」と思っただけで、実際はいろいろと違うことが書いてあったのかもしれない。

でもさすがに「人の話は一切聞くな!自分力を貫く人が勝つ」みたいな本のあとで「他人を味方につける傾聴力」みたいな本出してたらどっちなんだよと思うが。


念のため書いておくが上記の書名は全部架空です。

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かわさき(土竜)
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