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「16回ヒット」を超えるワクワクにまだ出会っていないかもしれない。

「心に残るゲーム」というお題を見て、2つのパターンが浮かんだ。
A「マジで1本に絞って語りまくる」
B「絞り切れないので覚えてるいろんなゲームのシーンを羅列しまくる」

どっちもいけるなぁ。とは思ったのだがとりあえずA。パッと浮かんだ人生ドハマりゲームは「ファイナルファンタジー3(FC版)」である。

いわずとしれた大ヒットシリーズの3作目である本作最大の特徴、それは「ジョブチェンジ」であろう。戦士、モンク、白魔導士といったおなじみの職業だけでなく、空手家、バイキング、風水師、竜騎士、学者、狩人など一気に増えたジョブに好きなタイミングで変更できるのは衝撃だった。正直一発屋ジョブ(1回試してすぐ使わなくなるやつ)もあったものの、見知らぬ武器が手に入るたびに 「これはあのジョブで使えるのだな」と期待に胸が膨らんだものだ。

また演出として非常に好きだったのが戦闘中の「●●回ヒット!」という表記だ。 「カカカカカ!」と武器が複数回うなり8回ヒット、などと出るわけだが、両手に武器を装備することによってそれが倍増する。右手で8回、左手で8回、合計16回ヒット!といった演出からたたき出される高ダメージにワクワクしまくったものだ。当然そのためには盾など持っていられない。いつも冒険は攻撃全振りであった。

空を飛ぶ敵に対して全員を竜騎士にして挑んだり、海の中で強いと聞いたバイキングがそれほどでもなかったり、辞典で殴るってなんだよと思った学者が意外と強かったり、結局最後は忍者と賢者最強となったり、ファミコン時代の作品らしく粗い箇所もあったものの、それも含めてめちゃくちゃハマっていた。
(親はもちろん、一緒にゲームをやる側だった兄貴にまで苦言を呈されるレベルで)

さらに忘れちゃいけない飛空艇。FFシリーズのおなじみの要素だが、この頃は新鮮極まりなかった。最後の方になると飛空艇の中に宿屋や道具屋まであ り、まるでキャンピングカーのような存在にワクワクが止まらなかったのを覚えている。

そしてあの悪名高きラストダンジョンに挑むことになる。最後のセーブポイントから優に2時間はかかるうえにラスボスが激強。正直1回諦めた。だがそこは時間のある子供時代。改めてやり直して裏技もフル活用(1本しかないはずのラグナロクを増やせるなどがあった)し、ついにクリアを果たしたのであった。ラスボス戦のときにそれまで一緒に冒険したゲストキャラクターが力を貸してくれるのだが、その演出も感動したなぁ。自分たちを光の戦士と勘違いしていた4人組のおっさんたちが登場した時は笑うと共になんか泣けそうになった。

後年、このFF3がリメイクされた時もすぐやったのだが、ジョブ間のバランスもとれていたしラストダンジョン前のセーブもちゃんと考えられていた。なのに思い出すのはやはりファミコン時代。ファーストインプレッションって大きいなあ。


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かわさき(土竜)
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