高級キノコ・ポルチーニの人口栽培
◉ポルチーニ、自分とかだとパスタに入っているキノコ、ぐらいの認識ですが。パスタの具材としてはともかく、本格的なキノコ料理としては、食べたことないです。ただ香りが良く、軸が太く、生きている樹木の根に菌根を作って共生する菌根菌タイプだとか、ある意味で欧州における松茸的なキノコですね。食べるときも、傘が開き切る前のほうが香りが良くてと、松茸に似ています。もしこれの人工栽培に成功すると、市場は世界に広がりますね。同じ菌根菌タイプゆえ、松茸の研究にも貢献しそうですし。
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■ヤマドリタケ■
和名はヤマドリタケ。日本は高温多湿ですし、山がちな国土で、キノコは豊富な方ではないでしょうか? 昔お仕事をした編集プロダクションから、キノコの図鑑が出ていて、これがなかなかに優れもので。日本にも、こんなに多種多様なキノコがあったんだなと、驚いたり。そういえば、エリンギとか今では何処のスーパーでも見かけますが、昔はそれこそ、知る人ぞ知るキノコでしたからね。こちらも、人工栽培に成功したのと、サザン・オールスターズの桑田佳祐さんがエリンギが好きで、テレビの音楽番組で紹介したらありゃなんだと話題になり、一気に出荷量が増えたとか。
ポルチーニは美味しいのですが、キノコバエというハエが卵を産み付けるため、天然物だとこれのウジがいることがあって、その点が問題といえば問題だったのですが。イチジクも、受粉のためにある種のハエと共生しているのですが、ここらへんは進化の仕組みでもあるので、仕方がないですね。人工栽培だと、そこが解消されますね。陸上養殖で寄生虫の危険性がなくなるのと同じ。人工栽培のメリットは、まさにそこにあるんですよね。安易に天然物をありがたがると、デメリットもあるということで。養殖には養殖の良さがあります。トラフグとか、養殖でないと怖くて食えません。
■ホクトの挑戦■
近縁種のヤマドリタケモドキは、樫やブナの森で生えますが、狭義のポルチーニであるヤマドリタケ自体は、亜高山帯の針葉樹林以外ではほとんど見られない種類なんだそうで。そうなると日本だと、本州中南部で亜高山帯の針葉樹となると、標高1500メートル以上になるので、自生する場所は限られますね。欧州は日本より高緯度で、フランスでも秋田青森北海道ぐらい、ドイツとか樺太と近い緯度ですから、寒い環境に適したキノコなんでしょうね。どうしても自生するのは北海道とかが、メインになるのでしょうかね?
舞茸で有名なホクトですが、エノキダケや苦みの少ないブナシメジを開発にも成功している、きのこの人工栽培の老舗にして大手。長野県の企業だったんですね。これは知りませんでした。自分たちの世代だと、エノキタケの栽培に成功した企業で、おかげで味噌汁とか炒めのものとか、色んな場面でエノキが使われることに。お値段も安かったので、学生時代はよく勝って、野菜炒めに入れました。あの食感が、けっこう好きなんですよね。舞茸も、今ではすっかりメジャーになりました。
■夢は世界征服■
舞茸とかも、昔は幻のキノコとして知る人ぞ知る存在だったんですが。自分が餓鬼の頃の鹿児島では、聞いたこともなかったですしね。痩せた土地柄で松林が多いのですが、松茸もあんまり獲れず、もっぱら椎茸の栽培が盛んな土地柄です。大分県が、キノコの人工栽培に成功したので、しいたけ栽培が盛んなんですよね。今では舞茸はスーパーで買え、すき焼きにも入れるのがすっかり普及しましたね。これも、すき焼きの出汁を吸ってい、美味しいですし。ホクトとしては、定番に加えて新規商品の開発に余念がない用ですが、研究はそう簡単ではないようで。
どうも、松茸の人工栽培研究も最初は、意外とアッサリと生えたので、これは行けると思ったら、そこからが艱難辛苦というか、どうにも上手く行かなかったようで。ポルチーニも似た問題があるようですが、記事を読むと食べるには充分な大きさですね。あとは、香りとかが天然物と差がないなら、一気に普及しそうですね。高付加価値の食材は、こういう人工栽培に、自分は期待しています。天然物は天然物で、価値は維持しますから。ホクト きのこ総合研究所・大内謙二 開発研究部長の「世界中の人が好きなキノコなので、世界征服できればと思ってます」っていう野望が良いですね。期待しています。
どっとはらい( ´ ▽ ` )ノ