G7広島サミット雑感
◉G7広島サミットに関しては、いろんな思いがよぎるけのですけれど。はっきりしたのは、旧社会党や共産党の、戦後民主主義を歪めたお花畑平和論がようやく、机上の空論だと一般にも可視化された点ですかね? ある意味で朝日新聞よりも左の毎日新聞の世論調査でさえ、G7広島訪問「評価」85%という結果になっていますから。反自民党しかない野党やマスコミにとっては、受け入れがたい数字でしょうけれども。コレが現実です。
ヘッダーはnoteのフォトギャラリーより、夏の日の入道雲です。
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■千年王国思想の子孫■
平和原理主義を掲げて、核兵器撤廃! 100でなければ0と同じ! ……と言い募っていた幼児的な平和主義が、もう若い世代には通用しないのですから。これって、死刑廃止論議とかでも見た風景ですが。死刑撤廃・代替の終身刑なんか不要・現行刑法で対応可能・全部飲めなきゃ話し合わない。けっきょくそれは、最後の審判で異教徒皆●し・信者のみ至福千年の神の王国に入るという、ユダヤ・キリスト教の千年王国思想から受け継いだ、排他性や党派性や純血思考なんですが。ヒトラーのアーリア人主義や優生学、ユダヤ人排除の論理も、恐ろしく似ているんですよね。根っ子が同じだから当然ですが。
しかし、核兵器廃絶は理想ですが、禁断の果実を手に入れてしまった人類が、手放せるはずもなく。だいたい、数千年前の古文書でさえ、人を殺してはいけない・盗んではいけない・騙してはいけないと、説いているのですが。殺人がなくなりましたか? 窃盗がなくなりましたか? 詐欺がなくなりましたか? それさえ達成できていないのに、どうやって核兵器を廃絶するのでしょう? まさに、空理空論の理想論です。だから人間は、法律やセキュリティーで、終わることのないイタチごっこを続けているのです。
■徳治主義と法治主義■
もちろん、理想を説くのは自由です。論語を読んでも、孔子の理想がそこには描かれていて、その徳治主義の理想は美しいですが。孔子が没して2600年ほど、その理想が実現したことはありません。そのことを嘆いて、韓非子は法治主義を説いたのですが。実はコレさえも、法治によってすべての民が安寧に暮らせるという、理想論。でも、実利的な部分があったので、けっきょくは東洋の人々は、法治と徳治の理想の中で、人治主義やら情治主義やらグタグタとやってきているのが現実です。
であるならば、原爆を落とした戦勝国側の連合国側(米英仏加)と敗戦国側(日独伊)が広島の地で集い、平和記念公園にて献花する。これは戦後レジームというか、戦後のパラダイムの転換です。まさに、安倍晋三元総理が目指したことが、広島の地で実現した。このことを認められない野党や左派マスコミ、極左は怒り狂っているのですが。残念ながら、物言えば唇寒し秋の風、ですわ。まだ季節は春ですけどね。野党や左派マスコミや文化人の繰り言に、各方面からツッコミが入り。それを見た若人は、ますます野党離れしていく悪循環。まぁ、保守派の自分からしたら好循環ですが。
■21世紀のヤルタ会談■
たぶん、今回のG7広島サミットは、ヤルタ会談(クリミア会議)に該当しそうな気がします。あそこでは、ドイツと日本が降伏するまでの段取りと、幸福した後の戦後秩序の方向性が話し合われたのですが。ルーズベルト大統領がスターリンという、ある意味でヒトラー以上に問題な人物を、連合国側に引き入れたために、戦後の禍根を種蒔きしたのですが。でも、今回のG7ハインドを西側世界に引き入れ、ゼレンスキー大統領を招くことで中国に遠慮している韓国などとの橋渡しをし、着々と戦後に向けて手を打ってる印象です。
このまま行けば、ロシア連邦軍はウクライナから撤退し、下手すればクリミア半島も奪回されるでしょう。そうなれば、プーチン大統領はカリスマを失い、クーデターや暗殺での失脚はあるでしょう。どう頑張っても、侵攻前の状態に戻されるわけで。そこを挽回しょうと、戦術核を使用する可能性があるからこそ、そこに釘を刺す。平和記念館を見れば、ロシアが戦術核をつ空けばコレ以上の惨劇が起き、場合によっては自国も打ち込まれる可能性を、ドイツやフランスは実感したわけで。中朝韓の日本の被害者コスプレとか、そういうレベルの話ではないのです。今後のシナリオは、こんな感じでしょうか?
■戦後レジームの精算■
内戦状態になって、核のボタンの決定権が散逸するのが、一番まずいわけで。現実的には、③のような形で、新大統領と話し合いができ、民主化のプロセスにロシアを載せられれば、それが一番流される血は少ないですが。現実には、それは難しそう。そもそも、ロマノフ朝から400年以上、常に周辺国の脅威であったのが、ロシアという国です。この連邦を解体し、ロシア自体もモスクワ大公国の頃に戻すのが、最善策に思えます。日本に北方領土・千島列島・樺太南部が戻ってくるか否かは、実際は枝葉の問題に過ぎないんですけどね。
そして、ルーズベルトの愚策によって、国連常任国に入り込んだソビエト連邦と後継国家のロシア連邦、中華民国を追い出した中華人民共和国。この2つが、戦後の混乱をもたらしたのは間違いないので。ロシア連邦が瓦解すれば、自然と最後の大物が中華人民共和国に。日米豪印戦略対話とTPPによる中国包囲網という、安倍晋三元総理が構想した新秩序に、世界が向かうかどうか。中国もまた、多民族国家を無理やり統一した国家で、13ぐらいの国に分割したほうが、安定するでしょう。ロシアが解体したら、中国も台湾侵攻は控えるでしょうけれど。
でも、ロシアと中国が解体されれば自然に、北朝鮮の体制も瓦解するでしょうし、そもそも露中朝の3か国で、最も先に崩壊しそうなのが北朝鮮なんですが。日本の左翼は戦後一貫して、この核保有国で軍事独裁国家を平和勢力として来たという事実。もし、岸信介や中曽根康弘や安倍晋三といった、マスコミには徹底的に憎まれ叩かれた、毀誉褒貶ある、でも有能な総理大臣が出ていなければ、この国はヤバかったです。彼らは乱世の奸雄タイプで、生前の評価は厳しかったですが。ロシア連邦や中華人民共和国、北朝鮮の解体で、評価はガラッと変わるでしょうけれど。
■蛇足としての可能性■
ところで、外交と軍事に関しては、とても的確な───安倍路線を継承しながら安倍総理以上に老練な手腕を見せる岸田文雄総理大臣ですが。何故か経済は、財務省の言いなりに見えるのですが。批判の多さはもう、わかっているのでしょう。もし、北岡伸一氏ら佐藤誠三郎門下生の外交ブレーンやその周辺の意見を取り入れているのならば。あの増税路線は、財務省の言いなりという単純な噺ではなく。ロシア連邦崩壊後の絵図はもうG7内部ではできていて、その混乱を収集するための予算確保の可能性も。
日本は戦前、戦艦大和・武蔵の建造を米英に気取られぬように、戦艦2隻分の予算や会計の繰越やらを駆使して、隠したのですが。ロシア連邦崩壊後の経済援助や、場合によってはサハリン州の軍隊との交戦の可能性、台湾有事での日本の島嶼部防衛。あるいは北朝鮮の南進による工作船の活動や、日本国内の工作員のテロや、北朝鮮難民の漂着問題などを見越した予算確保だとすると。日露戦争当時の伊藤博文と桂太郎並みの重責を背負ったということです。これがただの妄想か割りと正鵠だったかは、10年ぐらいでわかるかもしれません。
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