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HONDAジェット4年連続世界首位

◉小型ビジネスジェット、という狭いカテゴリーですが、首位は首位。31機ですが、世界一は世界一。千里の道も一歩から。HONDAに関しては、イロイロと批判はある人はいるでしょう。でも、圧倒的な横綱TOYOTAとも、前頭から関脇を行ったり来たりのNISSANとも違う、小結だけどプロ野球の試合にも出てますみたいなHONDAには、Appleとかと同じ無視できない少数派の香りがするんですよね。

【ホンダジェットが世界首位 4年連続、20年は31機納入】産経新聞

 ホンダの米子会社「ホンダ エアクラフト カンパニー」は24日(日本時間25日)、小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」の2020年の納入数が31機となり、同クラスで4年連続の世界首位だったと発表した。飛行性能の高さに加えて広い室内や燃費の良さが好まれ、堅調な販売につなげた。

 新型コロナウイルス禍で競合機の売れ行きが伸び悩んでおり、ホンダジェットのシェアは拡大しているという。日本のほか欧米や東南アジア、中国などで販売しており、170機以上を企業や個人に納入している。20年にはロシアとパキスタンで運用に必要な「型式証明」を取得した。

残念ながら、HONDAの生まれた日本国内では、なかなか需要はないでしょうけれど。そう言えば、Appleを去ったデザイナーのジョナサン・アイヴはプライベートジェットの提供を、会社に要求して却下されていましたね。彼の仕事でプライベートジェットが必要とは思いませんが、アメリカの会社経営者とか、広大な国土で必要でしょうからね。主戦場はアメリカ、そして世界。

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■名より実を取るHONDA■

HONDAジェット自体は、アメリカのGE社とエンジンを共同開発という形で、この点についてほとんどアメリカ製じゃないかという、批判はあります。しかし、主たる市場がアメリカである以上、航空局の認可を得るなら、アメリカの企業で世界最大のジェットエンジン製造会社でもあるGE社に協力を求めるのは必然。それで早く製品を世に出し、利益と顧客を得て、さらに技術を学ぶ。

そういう戦略はあって良いでしょう。そもそも日本って、エンジンは零戦の昔からダメダメですから。やっぱり、圧倒的なパワーが足りない、持久力重視の農耕民族ですから。そこは、謙虚にアメリカに学ぶべき。アメリカの国防予算や、軍需産業の研究費、ノーベル賞受賞者の圧倒的多さなど、日本とは地力も歴史も蓄積も、圧倒的に違います。産業スパイするより、まっとうな事業提携が大事。

■the Power of Dreams■

HONDAって四輪部門、つまり自動車を製造すると表明したとき、同時に航空機研究部門を立ち上げているんですよね。本田宗一郎の夢は、敗戦で灰燼に帰した日本の航空産業の復活。そのために、浜松の小さな工場から、自転車にエンジンを付けたバイクから始めて、世界的な企業に育て上げたわけで。参謀役の藤沢武も含めて、日本企業らしからぬ数々の方針や戦略も含め、自分は好きな企業です。

もちろん、ロボットや飛行機に力を入れて、本業のバイクや自動車がダメという、批判も聞こえてきますが。でも、二足歩行ロボットの研究が、倒れないバイクにフィードバックされてるわけで。アシモの研究は、目的を決めず始めたとか。目的を決めると、そこに意識が行きすぎて、派生する項目を見落とすからだそうです。そういう部分が、大好き。だからこそHONDAには、黒字を出してこの社風を維持して欲しいのです。

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