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適応障害〜休職中のあれこれ12〜
前回の続き
休職開始から半年がすぎ、
休職中のくせに一人で山に泊まりに行くフトドキモノの私はこの後どうなっていくのか。
妻を登山に誘致する活動に飽き足らず、
一人で東京都最高峰「雲取山」にテントを背負って一泊してきた私。
山にこもる2日間を過ごし、気持ちはゆったりしていたが、
山を歩いている時も、自然と涙は流れていた。
この涙の理由は、抑うつ症状によるものなのか、自然から頂戴した感動に対する涙なのか。
自分でもよくわからない感情だった。
家にいる時の私の生活といえば、
・12時ごろまで寝ている
・風呂に入るか入らないかで悩む
・炊事は1週間に1度できたら良い方
・ご飯を食べることも面倒臭いが、お菓子はめちゃ食う
・コーラが友達
・ネットフリックスとユーチューブとAmazonプライムが友達
こんな生活が続いていた。
この頃は確か西島秀俊と香川照之が出ているドラマや映画をとにかく未漁っていた。
かなりディープで暗い内容のものが多かったので、その時の気持ちを現しているかのよう。仮面ライダーBlackが最初だったか。
あとは、ひたすら登山やアウトドアに関する情報を見るだけ。
登山に興味がグンと向いてきているのは確かなのだが、
実際に山に一人で行きまくるほどの元気はなかったのだろう。
一方で、妻との登山は9月に1度筑波山に行ってからはなかなかスケジュールが合わずにいた。
休日に妻と登山ショップに出かけたりはしていたので、
とにかく妻の興味を惹きそうな、「オサレ」なショップをチョイスして、小出しに情報を提示して、妻を誘導してショップに赴いていた。
今では行きつけのショップがいくつもあるが、この時に妻を連れ立って行ったことで、ショップの店員さんには相当認知されている方だと思う。
(今では妻はショップのイベントなどのお手伝いに呼ばれたり、着用モデルを頼まれたりするくらい)
さて、妻とのスケジュールがなかなか合わない私がアルプス計画を進めようとしていた中、妻が「ふもとっぱらキャンプ場に行ってみたい」と言い出した。
ふもとっぱらキャンプ場というのは、キャンパーの聖地みたいなところで、
キャンプ場内どこからでも富士山がドーーーン!と見える素晴らしいキャンプジオウである。
なので、基本的に土日は全て予約が埋まっていて、奇跡的にキャンセルが出ないといけないようなキャンプ場である。
妻が行きたいと言った週末の予約状況を確認すると、なんとキセキの1枠空きが。
即座に予約し、急遽キャンプに行くことになった。
キャンプなら、平日忙しくて疲れている妻もゆっくりできるし、
自然の空気を感じられるから私も大賛成。
実際に広大な敷地内にテントを張って、富士山を眺めながら、ただただぼーっとする。
そんな二人の時間は特別なものだ。
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山で一人でテントにこもるのも至高だが、
夫婦二人で、ゆったり贅沢なキャンプを楽しむのもまた至極である。
ああ、私は一人で適応障害を発症していたら、きっと今はどの世にいるかわからんな。
そう感じたキャンプだった。
私はこんなことばかりしていて、この先どうなるんだろうか。
家にいる時はそんな想いばかりが渦巻いているが、
二人でいると気が紛れる。
今考えると、私に必要なのは、
自然を感じること × 妻との時間
だったのだろうと思う。
適応障害になる前の自分は、妻との時間も持てないほどに365日を仕事に費やしていた。(年間休日は10日ほどだった)
そのツケを、今払えているならいいなと思う。
続く。