![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159539231/rectangle_large_type_2_dfd5e1f2f8409ae4b04dbe1ff2fe8991.png?width=1200)
岸辺のアルバム 〜つながる読書の記録〜
昨年、山田太一さんが亡くなられ
図書館に設けられていた追悼コーナーから借りた
エッセイ集 「夕暮れの時間に」を読んでから
何か小説も読んでみたいと思っていました。
「岸辺のアルバム 」
なかなかの分厚さなので
読み終えた満足感ありです
子どもだったので見てないけど
テレビドラマの主題歌と
屋根の上の家族の姿はなぜか知ってます
母親が見てたのかな
そして母親役の八千草薫さんと
父親役の杉浦直樹さんだけ
これもなぜか知ってたけど
途中でどうしても他のキャストが気になって…
特に〝いい声〟の電話の主
調べてしまいました
→ 竹脇無我さんでした、納得♡
家族って・・・
っていう「家族」には
おじいちゃんもおばあちゃんもいません
核家族
ご近所さんとも
避難所ではじめて挨拶を交わすくらい
ドライな〝辛口ホームドラマ〟
次々と〝事〟が起こり
解決するというより、ただただ過去になっていく
『はじめは無理矢理捨てた感情も
時がたつと捨てたことも忘れてしまう
そうやって、いくつもの感情を捨て、
捨てたことも忘れて
なんだか、
ものすごくタフな人間になって行く』
この小説は
実際に起こった多摩川水害の映像から着想を得て
書かれたそうですが
「事実は小説よりも奇なり」
一軒一軒、どこの家にも
いろんなドラマがあるはず
ハッピーエンドの回もあれば
バッドエンドの回もあり
テレビドラマのように最終回はなく
ずっと続いていく
家族それぞれが主役であったり脇役であったり
その都度与えられた役割を
もしかしたら
〝演じて〟いるのかもしれないなぁ、と
『大災害は、ぎりぎり一番大切なものを
教えてくれる。
生きているだけでありがたいとか、
絆が大事だとか、
たしかにそれは真実だが、究極の真理だけで
私たちは日々を
いきいき生きていけないのだと思う。
哀しいといえば哀しいが、
それが生きているということ
なのだと思う。』
エッセイ集の中の「いきいき生きたい」より
書き写していました