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私たちはどう生きるか -50歳から始める終活 -

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『終活』は人生のおしまいを考えるのではなく、おしまいに向けてどう生きていくかについて最終確認していく作業だと思い、50代ド真ん中の筆者が残りの人生に向き合うリアル体験記。
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50歳から始める終活 vol.12_引き継ぐ者のいない家のお墓のはなし

50歳から始める終活 ~もくじ~ ★vol.1から順に読んでもらえると嬉しいです★ vol.01_激動の時代に生き抜くために vol.02_見送りびととして vol.03_初めてのお見送りは突然に… vol.04_悟リスト:その1 -行雲流水 vol.05_ハガキで分かるライフステージ vol.06 喪失の経験が増えてくる vol.07 お見送りは突然に-Part2 vol.08 悟リスト:その2-生き方が死に方 vol.09 3度目のお見送りはゆるやかに① vol.10

50歳から始める終活 vol.11_3度目のお見送りはゆるやかに③

50歳から始める終活 ~もくじ~ vol.01_激動の時代に生き抜くために vol.02_見送りびととして vol.03_初めてのお見送りは突然に… vol.04_悟リスト:その1 -行雲流水 vol.05_ハガキで分かるライフステージ vol.06 喪失の経験が増えてくる vol.07 お見送りは突然に-Part2 vol.08 悟リスト:その2-生き方が死に方 vol.09 3度目のお見送りはゆるやかに① vol.10 3度目のお見送りはゆるやかに② 最期のお別れは…残

50歳から始める終活 vol.10_3度目のお見送りはゆるやかに②

50歳から始める終活 ~もくじ~ vol.01_激動の時代に生き抜くために vol.02_見送りびととして vol.03_初めてのお見送りは突然に… vol.04_悟リスト:その1 -行雲流水 vol.05_ハガキで分かるライフステージ vol.06 喪失の経験が増えてくる vol.07 お見送りは突然に-Part2 vol.08 悟リスト:その2-生き方が死に方 vol.09 3度目のお見送りはゆるやかに① 本人の予告どおり『生没同日』した父 父の誕生日を2日後に迎え

50歳から始める終活 vol.9_3度目のお見送りはゆるやかに①

50歳から始める終活 ~もくじ~ vol.01_激動の時代に生き抜くために vol.02_見送りびととして vol.03_初めてのお見送りは突然に… vol.04_悟リスト:その1 -行雲流水 vol.05_ハガキで分かるライフステージ vol.06 喪失の経験が増えてくる vol.07 お見送りは突然に-Part2 vol.08 悟リスト:その2-生き方が死に方 どうせ避けられないのだから避けようなんて考えるのは止めた 『生老病死』は仏教用語で、この世に生まれたからには

50歳から始める終活 vol.08_悟リスト:その2 -生き方が死に方

50歳から始める終活 ~もくじ~ vol.01_激動の時代に生き抜くために vol.02_見送りびととして vol.03_初めてのお見送りは突然に… vol.04_悟リスト:その1 -行雲流水 vol.05_ハガキで分かるライフステージ vol.06 喪失の経験が増えてくる vol.07 お見送りは突然に-Part2 身近な人の生き方に触れて思うこと ある年齢を超えると新たに知り合う人より去っていく人のほうが増える。 この世は有為転変、生きていれば環境や身を置く場は常に変

50歳から始める終活 vol.07_お見送りは突然に-Part2

50歳から始める終活 ~もくじ~ vol.01_激動の時代に生き抜くために vol.02_見送りびととして vol.03_初めてのお見送りは突然に… vol.04_悟リスト:その1 -行雲流水 vol.05_ハガキで分かるライフステージ vol.06 喪失の経験が増えてくる Welcome から Good bye が増えた 人生は一方通行。物理の世界ではパラレルワールドがあるとか、時間は存在しないとかいうけれど、私の頭には確実に白髪が増えているし、毎晩フェイスシートを乗せ

50歳から始める終活 vol.06_喪失の経験が増えてくる

50歳から始める終活 ~もくじ~ vol.01_激動の時代に生き抜くために vol.02_見送りびととして vol.03_初めてのお見送りは突然に… vol.04_悟リスト:その1 -行雲流水 vol.05_ハガキで分かるライフステージ お見送り…突然だけどみんなが気持ちよく 初めてのお見送りは義父の心疾患による“突然死”だった。(vol.2~vol.4で書いています) 突然やってくるXデー。亡くなった本人はどう思っているのか聞くことができないので考えても仕方ないが、家族

50歳から始める終活 vol.05_ハガキで分かるライフステージ

50歳から始める終活 ~もくじ~ vol.01_激動の時代に生き抜くために vol.02_見送りびととして vol.03_初めてのお見送りは突然に… vol.04_悟リスト:その1 -行雲流水 身近な訃報が増えたのは歳のせい?! 自分のことだけを考えると、子どもの頃からなーんにも変わっていない気がするが、年齢相応の歩みを続けていることがハッキリ分かるのはお正月である。 お正月?!…正しくは、近年の絶滅危惧種である『年賀状』。 昭和の時代…携帯電話が無かったころの年賀状は、

50歳から始める終活 vol.04_悟リスト:その1 -行雲流水

50歳から始める終活 ~もくじ~ vol.01_激動の時代に生き抜くために vol.02_見送りびととして vol.03_初めてのお見送りは突然に… 昨日と同じ今日…無難無事であってほしい…けれど 人間は、わずかな変化よりもこのまま同じ場所で居続けたい気持ちのほうが強いし得意なんだろうな…ということを実感した義父のお見送り。 老い衰えは見せていたものの日常生活は普通に送ることができていた義父。生前最後に会ったのは約1カ月前くらいだろうか、巣鴨にある泰平飯店に義父母と私た

50歳から始める終活 vol.03_初めてのお見送りは突然に…

50歳から始める終活 vol.01はこちら 50歳から始める終活 vol.02はこちら 本当に「突然」すぎると驚きなどない 自分の終活について考えるその前に、身近な人の「終わり」の経験について語ろうと思う。 なぜなら、自分の生き様は自分の経験から決めていくことしかできないからだ。想像では到底及ばない世界が実体験から見えてくるはず…。 約10年ほど前。 桜の花が散り新緑に染められ始めた4月某日。 異常気象のせいか、日本では年々季節の変わり目が曖昧になり、大嵐を境に猛暑と厳

50歳から始める終活 vol.02_見送りびととして

50歳から始める終活 vol.01はこちら 自分の死生観はどんなものですか? 死生観は人それぞれだが、私が初めて自らの『死』について大きく実感したのは、なんと子どもを産んだ時だ。 我が子の誕生はこの上ない喜びではあったが、生まれたばかりの子どもの顔を見た瞬間、私は 「あっ…わたし…もう、いつでも死ねる」 とハッキリ感じたのだ。 おかしいと思われるかもしれない…。普通ならば、「この子のために、私は死ねない」と思うはずなのに。こんな自分がとても不思議で、入院していた産婦人科の

50歳から始める終活 vol.01_激動の時代に生き抜くために

時代のシフトと『終活』ブーム 第一次ベビーブームに誕生した団塊の世代が定年を迎えるタイミングと時を同じくして『終活』ブームがやってきた。『終活』という言葉が世の中で知られるようになったのは2009年に刊行された週刊誌の企画記事らしい。 令和時代のいまでは「60歳はまだまだ現役」と思う人が多いだろうが、実際には不景気による早期退職制度が推進されたり、65歳までの継続雇用が約束されても業務内容や給与面では現役感のない待遇を受けるため、還暦を迎えると社会から退いた感を抱く人が多い