近道は、、、
ドイツで日本語と英語を教えています。教えるのが好きですが、宿題を考えるのと、添削するのはズバリ!苦手です。というのは、先生から、宿題や課題をかゆいところに手が届くように与えてしまうと、生徒が自発的に自律学習をできるようになる芽を摘んでしまうような気がするからです。
昔の本業は音楽でしたので、ピアノの先生、歌の先生をやったことがあります。
音楽を学ぶ場合、レッスンだけでなく、自宅で自己練習する必要があることがほとんどです。その場合、先生の責任としては、レベルと目的にあった曲を選ぶこと、初歩的な手ほどきを見せて、その後の自己練ができるようにすること、があります。それは、宿題であり、宿題でありません。練習しなければ上達しないものなので、生徒は結局それができる人が続けられるのです。
さて、言語学習は、どうでしょうか。
言語学習も、実は同じです。
重要なのは、宿題をやることでなく、レッスンで何を学んだのかを、自分で振り返り、復習し、応用へと繋げられることです。すべて自分でできる生徒さんは、伸びるのが早いです。
英語、何をすれば話せるようになりますか。
残念ながら、そんな魔法みたいな秘策はありません。
でも、自分にあった地道な自主学習方法を見つけること、それが実は一番の近道だと思います。
語学では、わりと自律学習のセンスがあると自負していますが、そんな私は、中学生の頃に数学関連への興味をなくし、自律学習方法を探さなかったので、高校生では、見事に落ちこぼれました。再試に次ぐ再試を受けて、それでも最低ラインの得点が取れなかったこともありました。授業内容の基本部分を理解して、自分のものにしていなかったので、当たり前ですね。そんな自分の体験を元に、子どもたちには、特に基本を「ちゃんと理解」して、自分で応用できるか、そこだけかなりひつこく言っています。
そして生徒さんとのレッスンでは、宿題は? という方には、今日の内容をもう一度自分でおさらいしてください。と言います。言うのは簡単ですが、これができる生徒さんは実は少数です。きちんと自分の方法でおさらいされる方は、次のレッスンですんなり内容が繋がるので、すぐに分かります。
でも大多数の生徒さんは、仕事が忙しかったりで、時間が取れなかったなどと言う理由で、レッスン後そのまま放置しがちです。
教える方は、同じ内容を繰り返すことが多くなり、これでいいのかなーと迷うことが出てきますが、自律学習ができない方は、宿題を出してもやっぱり出来ない(時間がないのは同じ) ので、ゆっくりゆっくり、手を変え品を変え、同じところをぐるぐるすることが、多くなってしまいます。
なんだか伸びてない気がする、、、と思う時は、一歩引いて、自律学習法を探ってみていただけるといいな、と思います。