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熊野本宮大社:古より人々を魅了する霊山

早朝の熊野本宮は静けさと爽やかさがありました。


熊野本宮大社は、和歌山県田辺市本宮町本宮にある神社で、熊野三山(本宮・速玉・那智各大社)の中心であり、全国に4700社以上ある熊野神社の総本宮です。



歴史と信仰

熊野本宮大社は、古くから熊野の神々が宿る聖地として崇められてきました。かつては熊野川の中州(大斎原)に鎮座していましたが、明治時代の水害により現在地に移築されました。

  • 熊野三山の一角: 熊野速玉大社、熊野那智大社とともに、熊野三山を構成しています。熊野三山は、修験道や熊野信仰の聖地として栄え、多くの巡礼者を集めてきました。

  • 世界遺産: ユネスコの世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産の一つに登録されています。


主祭神と特徴

  • 家都美御子大神: 主祭神は家都美御子大神(けつみみこのおおかみ)。スサノオノミコトと同一視されることもあります。

  • 十二殿: 本殿は十二殿と呼ばれる複雑な構造を持ち、それぞれの殿に異なる神々が祀られています。

  • 自然との一体感: 周囲を豊かな自然に囲まれ、神聖な雰囲気の中で参拝することができます。

天火明命と熊野国造家

熊野本宮大社の歴史は、天火明命という神様から始まります。天火明命は、古代の熊野の地を治めた熊野国造家の祖神とされています。

天火明命の息子である高倉下は、神武天皇の東征の際に、熊野の地で神武天皇に天剣「布都御魂」を献上し、お迎えしました。さらに、高御産巣日神は天より八咫烏を遣わし、神武天皇を大和の橿原まで導いたと言われています。

月が降臨したという伝説

その後、第十代崇神天皇の御代には、現在の社地である大斎原の櫟の巨木に、三体の月が降臨したという伝説が残されています。

天火明命の孫にあたる熊野連は、この不思議な現象に驚き、月に向かって「なぜ天にある月が、このような低いところに降りてこられたのですか」と尋ねました。すると、真ん中の月が「我は證誠大権現(家都美御子大神=素戔嗚尊)であり、両側の月は両所権現(熊野夫須美大神・速玉之男大神)である。社殿を創って齋き祀れ」と答えたそうです。

この神勅により、熊野本宮大社の社殿が大斎原に創建されたと伝えられています。




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