秋分
9/22~10/7頃
二十四節気は「秋分(しゅうぶん)」でした。
雷乃収声 (かみなりすなわちこえをおさむ)
9/22~9/27頃
春から夏にかけて鳴り響いた雷が収まる頃です。
春分の末候、「雷乃発声 (かみなりすなわちこえをはっす)」と対になる候です。
雷は「稲妻」とも言いますね。
稲の妻というくらいですから、何かしら稲作との関係がありそうじゃないですか?
稲作においては先人たちが残したこんな言葉があります。
「雷ひと光で一寸伸びる」
雷で苗が3cmほど伸びるという意味ですが、どういうことでしょう?
落雷が起きて大気に電気が流れることで、大気中の窒素や酸素が化学変化し窒素酸化物が生じ、それらが雨に溶けて降り注ぐことで作物にとっての肥料になるんだそうです。
それは人間が作物を育てるためにわざわざ与える窒素系肥料そのもの。自然の恵みを受け稲がぐんと成長するのですね。
そして雷がやむ頃、ちょうど稲がたわわに実り収穫時期を迎えるため、昔の人は「稲妻が稲を実らせてくれる」と考えていたそうですよ。
ちなみに「雷」は夏の季語で、「稲妻」が秋の季語とのこと。
蟄虫坏戸 (むしかくれてとをふさぐ)
9/28~10/2頃
寒さを覚えた虫たちが地中に姿を隠す頃です。
啓蟄の初候「蟄虫啓戸 (すごもりのむしとをひらく)」と対になっています。
この「蟄」という漢字、見慣れないなと思って調べてみたら、音読みが「チツ・チュウ」、訓読みが「かくれる・とじこもる」で、「かくれる。虫が地中にとじこもる。」という意味の漢字でした。
寒くなり虫たちが地中にもぐってねむる、そんな趣深い様子をたったの1字で表現できてしまうから漢字って好きだなぁ。
「虫」という感じはもともとヘビをかたどった象形文字で、そのままヘビを意味していたそうですが、のちに人、鳥、魚、獣のいずれにもあてはまらない生き物を表すようになったそうです。
そのため、カエル(蛙)やトカゲ(蜥蜴)、クモ(蜘蛛)、エビ(蝦)やハマグリ(蛤)、タコ(蛸)などなど、いろいろな種類の生物が虫偏で表現されています。おもしろいですね。
水始涸 (みずはじめてかるる)
10/3~10/7頃
田んぼの水を抜き、稲穂の刈り入れを始める頃です。
9月25日に、八ヶ岳は蓼科山をゆる登山してきました。
大河原峠から蓼科山頂を取り、亀甲池~双子池~双子山を経て大河原峠に戻る10kmほどのルートです。
とてもいいお天気で、ほんっとうに最高の気分でした。
なんせ夏休みの白馬岳登山が悪天候ハードモード登山で生還するため終始ピリついていたものですから、山に登る楽しさを味わえなかったんですよね。
あんまりに楽しかったので、山小屋でのんびりコーヒーをいただいたりしちゃいました。
下山後、長野県佐久市に降りたのですが、水田が多い地域でちょうど稲刈り真っ最中。
そこで「はせがけ」を多く見かけました。(イラストに描いたやつです。)
機械乾燥をせず、日光と風で稲を乾燥させる自然の乾燥方法です。
わたしの母方は米農家でしたが、「はせがけ」をしているのは見たことがありませんでした。現在は機械乾燥が主流のようですが、佐久のように山間部ではいまも多く残っているのだそうです。
車止めて写真撮ってくればよかった!
すっかり秋になりました。
長袖シャツ1枚で過ごせるこの季節がいちばん心地よいです。
心なしか花粉を感じますが……。まぁいいでしょう。
寒暖差と秋雨(低気圧)がぐっちゃぐっちゃの日が続いています。
そのわりに最近のわたしは体調がよいです。かかりつけの鍼灸師さんにも「いい感じですね」と言われる週が続いております。養生が実を結んできたっぽい。
みなさまもからだをあたたかくして、ご自愛していきましょう。
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