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連れ子の我が家滞在パターン

夫が私と再婚した時、夫の子供達は、娘ちゃん9歳と息子くん6歳でした。子供達は母親である元嫁と暮らすのですが、遠くはないので週末は我が家と交代で過ごす事になりました。

子供達のいる週末…

いない週末…

いる週末…

いない週末…

当時、私は月曜から金曜まで仕事をしていました。子供達が金曜の午後もしくは土曜の朝から来てつきっきりで遊び、日曜の夜に帰ると、月曜から仕事、週末に散らかった家の片付け、月曜から仕事、週末に子供。。。仕事、片付け、仕事、子供、仕事、片付け、仕事、子供…。

倒れそうでした。

初めの頃は要領も掴めず手探りです。普段の朝ご飯は何?夕食は?就寝は?「ドイツの子供の生活の様子」が想像つきません。更に、夫は子供達と離れて過ごす事が寂しくて仕方がないので、来たら甘やかしてしまうのです( 以前は元嫁の近くに暮らし、毎日会えていました。)。子供達も優しいお父さんのいる第2の自宅に来るわけですから、猫をかぶって大人しく…などではありません。

何よりまだ9歳と6歳。ただ小学生らしいだけなのですが、私は普段は夫と2人暮らし。外遊びはまだいいんです。私の息は切れますけれども。問題は家。瞬時に荒れる家の中。汚れるタオルやトイレ。嫌がるシャワー。食事中の好き嫌いやマナー。好きに動き回る子供達。。。自分で躾けた訳でもない、生活習慣も違う小学生2人と家で過ごす週末が、それはそれはもうストレスでした。これが2週間毎にやってくる。

ここで気をつけたのは、この状況がストレスなのであって、子供達がストレスなのではないと意識する事です。

大人同士でも、新婚当時は生活習慣の違いにストレスがあったりしますからね。お互いが惚れた同士でさえです。そこに連れ子達が加わるのが子連れ再婚。そして私達の場合、それがまた「常に一緒に住む訳では無い」のに「滞在はする」が故に、自分達のリズムや習慣を築き上げるのが難しかったです。

そしてもうひとつ忘れてはならないのが、この環境に戸惑っているのは私だけでは無い、4人全員だということです。

意識はしても、身体は疲れますしイライラもします。子供達にどうしてこの場面で注意してくれないのかと、夫に不満も出てきます。週末だけという短期では、子供達もテンションの高いまま遊んでさようなら遊んでさようならの繰り返しになるだけで、もう、しっちゃかめっちゃかでした。

この飛び週末訪問は、1年足らずで元嫁が子供達を連れて遠方へ引っ越し、終わりを迎えました。これがもしも続いていたら、私はギブアップを申し出ていたかも知れません。以降は、全ての長期休暇を前半後半に分けて、半分ずつ過ごすようになりました。

本来なら、ドイツでは子供達は休暇全体を離れて暮らす親側で過ごすのですが、休暇が多い上に短くて2週間。夫も私も仕事があり、学校と同じように長期休暇を取れる訳ではないし、それまでの私の様子などから休暇全体を受け入れるのはしんどいと夫も判断し、元嫁側も、特にまだ子供達が小さな内は休暇も多く一緒に過ごしたいという事で、半分ずつとなったのでした。これにより、来たら週単位の滞在となり、以前よりは滞在中落ち着いて過ごす時間も出来るようになりました。

子供達の滞在は、ただただストレスとの戦いでした。子供達の前では極力普通に過ごしますが、寝た後の夜は泣きながら毎晩遅くまで夫と話し合いました。改善して欲しい点や不満を話し、夫がどうしても譲れない点や私が譲れない点を確認し、それ以外のこだわりは手放し、中間点を探す。永遠とその繰り返しです。

結果から言うと、我が家ルールが成り立ってきて大人も子供もそれに慣れ、お互いに自然と心地よく過ごせるようになってきたかな…と思えたのが、6年後くらいでしょうか。
それまでは、子供達が来る3日前くらいから気分が沈み、構えてしまって身体がぎゅっと萎縮するのです。反射的に、子供達の話題が出るだけでカッと拒否反応が出るほどでした。

子供達の事が嫌いなのではありません。父親と子供達が会える事も、双方にとって大切な事だと賛成です。ただ、だからと言って、このストレスが存在しなくなる訳ではないのです。私も夫も、私がこのストレスと混同して子供達を嫌ってしまわぬよう、気をつけました。

子供達と私の関係が悪かったわけでもありません。むしろ良好でした。良好な関係を築くのに、子供達のキャラクターや努力もありますが、実親である夫側の努力と忍耐も並大抵ではなかったです。勿論、私側が注意していた点もまた書きたいと思います。

因みに、娘ちゃんは明るく活発で気の利く優しい子で、初めから心全開で私と接してくれました。「眩しいな。」と思ったくらいです。私にもいつも気を配り、4人で出掛けてもペアで座る時などは自分から「私は萌とペアになる!」と申し出てくれました。

息子くんは甘えん坊で何処か頼りなく、いつもお姉ちゃんにくっついて守られている子でした。身体も細く、食べ物の好き嫌いが激しく、私を悩ませることに。感受性が豊かな子で、時に取り扱いが難しく、私とも仲良くはしてくれていたのですが、息子くんの前に張られたバリアーが無くなった!と感じた瞬間が来たのは、3年後くらいだったでしょうか。

現在、結婚して9年目に突入しましたが、数年前から子供達は休暇を全て我が家で過ごすようになりました。ただ、元嫁も子供達と休暇を取りたいので夏休みは3週間ずつ前半後半で分けて、クリスマス(冬休みの2週間)は年毎に滞在先を交代しています。
これにより、私達夫婦2人だけで過ごす決まった長期休暇が、2年に1度のクリスマスに取れるようにもなりました。

今では子供達も大きくなり、滞在3日前から感じていた気分の沈みももうありません。
あぁ、子供達来るの?という軽い感じになりました。「子供」と言う年齢でもなくなり、息子くんの偏食も無くなり、全てが楽になりました。

子供って成長するんですね。



2020年1月28日

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北川 萌子
ありがとうございます。励みになります。 頑張って更新しますね。夫と美味しいものを食べたいな。