精神疾患と向き合うドラマ、初めて見る
以前から楽しみにしていたドラマ、Shrink。その第一話を見た。今回主題となったのは、パニック症。そこでふと、私には思い出したことがある。
※ネタバレはありません。ただ私がドラマを見て過去に体験したことを思い出したので、それについて書いてあります。
高校生の時、通勤ラッシュの激混み電車の中で、今思えばパニック発作だったのかな?と言う同年代の女子高生に、助けを求められたことがあった。もしかしたら違うかもしれないけれど。
彼女は私のちょうど前にいたんだけど、何やら呼吸が荒く、面前で苦しそうにしていた。
ただ、車内にはスーツの男性ばかりで、誰も見向きもしない、と言うよりも、この状況に気付いていないっぽかった。
私は咄嗟に「具合悪いですか?」と彼女に少々目を合わせるように問いかけた。そうしたら目で訴えかけられるとともに、「助けてください…」と言われたので、「苦しいですか?吐きますか?」と小声で尋ねた私は、通学カバンにいつも入れているちょっとした袋(なんか、ゴミとか捨てられる用にいつも持ち歩くようにしてた)を彼女に差し出し、「これ使ってください」と伝えた。
そうこうしているうちに、徐々に周りが気付き始めた…が、特に私達に声を掛ける人はいない。逡巡する間もなく、私は彼女に「一旦次の駅で降りましょう」と声を掛け、荷物持ちますから、と伝えて、自分の荷物+彼女の荷物を持った。そして次の駅で降りた。降りる時には、状況を知っていた周りの人達がぎゅうぎゅうの車内でも協力してくれて道を開けてくれたので、助かった。
降りて、新鮮な空気を吸って吐いてとしているうちに、徐々に彼女の目の焦点が定まってきたので、「具合どうですか?」ともう一度聞いてみたところ、「少し落ち着きました…!」と返答が。
その後、「実は通学しようと家を出たところ、忘れ物に気付いたので取りに戻って、焦ってしまって…」と教えてくれた。この時間帯だし、彼女も制服を着ていたので、忘れ物云々で(遅刻するかもしれない、どうしよう)と焦ってしまい、このような事態(焦りからの過呼吸?パニック?)になったのかもなあ、とその時思った。
さて、ここからどうしようか、と思ったのだが、その心配は杞憂に終わった。彼女がおもむろにスマホを取りだし、電話をかけ始めたのだ。相手は親らしい。どうやら事の顛末を話しているようで、電話を切った後、「もう大丈夫そうです、ありがとうございました!」と言われた。じゃあこれで、と私はその後に来た電車に乗り、学校へ向かった。
実は私も遅刻ギリギリの時間帯だったので、大丈夫かなあ、とは思っていた、が、やはり私は目の前にいる人が困っている時、声を掛けずにはいられないようだ、と解った瞬間でもあった。
結果から言えば、私は学校の最寄り駅から走ったので何とかギリギリで間に合った。まあもし間に合わなくとも、担任なり何なりに理由を伝えれば許してくれそうだとも思う、今思えば。当時は焦りすぎて、その考えが浮かばなかった笑。後は単に、私が人に自分の気持ちとか状況を伝えるのが苦手だったのでね…汗。
その後、私は何でもなかったようにその日一日を過ごしつつも、彼女が元気だといいなあ、とどこか、物思いにふけっていた。ちなみにそれ以降、彼女とは会っていない。もちろんどこの誰かも分からないけれど、多分年齢は私とそんなに変わらないと思う。
元気にしているといいな。
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ドラマ、土屋太鳳ちゃんのインスタ経由で知った。原作漫画と言うこのドラマの精神科医の言動を見て、実際にここまで親身になってくれる医師っているか?医師って業務過多で、そこまで手が回らないのではないかな?と、思うところはありつつも、まあそこは漫画だし、でも医師の言葉にはどこか、そっと手を握られるような安心感があって、なんと言えばいいのか、感じ取れるものが多かったように思う。
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次回は双極性障害、とのこと。
当事者が身近にいるからこそ、私が今これを見る意味、きっと大きいと思う。その人のことを私はもっと知りたいと思っていて、でもその言動に困惑することが、時折ある。ドラマを見れば理解出来る、なんて簡単には言わないけれど、それでも来週、ドラマを介して何かを得られることを信じているし、その人をその人として見たいし、もっとその人と関わりたい、知りたい、私は。
読んでくださってありがとうございます。