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燃え尽きた昨年があるから今の私がいる。
私の通う大学では、来る11月中旬に文化祭が行われる。4年ぶりの完全対面による実施。大学のSNSをフォローしている私は、日々更新される情報を眺めては、「盛り上がってんなあ~」と完全に客観視している。
元気だなあ、と思う。盛り上がっているその現状を馬鹿にするとか、そういうのではなく。ただただ、今の私が疲れてしまっているだけなのだと思う。疲れたと言うのか、燃え尽きてしまったと言うのか。
この時期になると、私は否応なしに、昨年の文化祭を思い出す。
昨年、私は学科企画の責任者と言う役職に立候補して、着かせていただいた。そして、今思えば尋常じゃない(と今の私自身が感じている)ほどの仕事量を、もう一人の責任者の学生、及び協働してくださった先生方とともに、捌いていた。私達が担った仕事の一部に関して言えば、本当は率先して動くはずの文化祭実行委員と言うものが名ばかりで、ほとんど機能していなかった(と私は個人的に思っている)昨年、私達がその委員の仕事すらも担っていたことに、後になって気が付いたのは、ここだけの話。
と言うのも先日、大学の学生便覧を何となく眺めていた時に、気が付いてしまったのだ。実は、あれは私達の仕事ではなくて、実行委員の仕事だったと言うことに。でも、あの仕事を経験したことが、自分にとっては大きすぎるほど、成長のきっかけになったのも事実で。だからむしろ、私にやらせてくれてありがとう、と実行委員に言いたい。皮肉でも何でもない、心からの本音だ。
そして、昨年のこの時期。
私は自分自身を、過度に追い込んでいた。
それは例えば、行き過ぎた完璧主義思想。「完璧じゃないと自分は生きていてはいけない」と思い込んでいた。いつしか周囲に対して心を閉ざすようになったし、孤独と焦燥感を常に感じていたような気がする。
その日の夜、1日が終わることに絶望しては中々寝付けずに翌朝を迎えて、また新たな1日が始まることに絶望する日々が続いたことは、鮮明に覚えている。ついには、それまで当たり前にできていたことができなくなって、心身が壊れていった。朝起きれなくなって、午前に開講される授業が受けられなくなった。当時の私は、自分のこととは言えど、それをただただ傍観することしか、術がなかった。
ここまできて初めて、当時の私は、自分の状態が正常ではない、と言うことを理解したらしい。そこから、それまでも続けようか悩んでいた、資格取得を目指すことをやめることを決断して、多くの専門科目の履修を取りやめたのが、昨年の11月下旬の話。時間割がすっからかんになって、なんだか不意に笑ってしまったことも、記憶に新しい。
やめてから、私はたくさんのことに気が付いた。
まずは、私自身のこれまでの頑張り具合について。私は今まで、すごく頑張っていた、いや、頑張り過ぎていたくらいだったことに。私の80%は、周りの100%以上だったことに。
次に、今までの自分自身の頑張りの貯金のおかげで、卒業に必要な最低限の単位は、難なく取れていたんだという事実に。数だけで言ったら、既に卒業要件の126単位を越していることに。卒業要件はこれに加えて、現在履修している卒業必修科目や卒論の単位も含めるから、正確に言えば、まだ卒業要件には達していないけれど。それでも、我武者羅に頑張った3年間の貯金が、今の私を救ってくれている。私にはそんなふうに感じてならない。
過去の私が頑張っていたという事実を教えてくれたのは、周りの友達だった。「美咲は頑張り過ぎるくらい頑張っていたよ」って、異口同音に言われて。そこで初めて、当時の私は、ちゃんと頑張れていたんだ、ということに気付けた。だから言ってくれた友達にはすごく感謝の気持ちでいっぱい。今でこそ、周りは資格取得を目指す人達ばかりで、会う頻度はかなり少ない。それでも、会えば分け隔てなく接してくれる友達を、私は大切にする。
頑張り過ぎるくらい頑張ったら、燃え尽きた。
いや、燃え尽きることを知った、と言う方がより適当かも。
抜け殻のようになってしまった。何に対しても無気力で、疲れている。今の私は、そんな感じだ。
きっと今はそういう時期なだけ。
そして今はただただ、その流れに身を委ねている私。
燃え尽きた昨年があるから、今の私がいる。
そう思おう。
明日も授業があって大学に行くけれど、正直もう疲れた。もうこれ以上、何かを頑張ることが、何かに対して精を出すことが、今の私にはできない。
でも授業に関しては「単位を取って卒業する為」と割り切っているし、私の中では、何があっても「授業だけは絶対に休まない」と謎の信念が発動していて。大学だって、4年で卒業する。絶対に。卒論だって、着々と進んでいるのは確か。
頑張れない。疲れた。とか言っている割に、今の私だってちゃんと頑張れていると思う。いや、そう思いたい。そう思うのは甘え?甘えでもいいや。
読んでくださってありがとうございます。