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昨日観た映画No,25【呪餐 悪魔の奴隷】

【呪餐 悪魔の奴隷】2023年:インドネシア:119分
監督:ジョコ・アンワル
ジャンル:ホラー

第十七回で紹介した【悪魔の奴隷】の続編が本作【呪餐 悪魔の奴隷】だ。

本作は2022年に本国で公開されると、歴代興行収入第三位、インドネシアアカデミー賞で7部門にノミネートされるなど、かなりの評判を呼んだ。
その甲斐あってか2023年には日本での公開も決まり、その頃には「インドネシアからやばいのが来るらしい」と、日本のホラー好き界隈の間でも話題となった作品。
すっかり見逃していたため、前作も予習したうえでついに視聴した!

あらすじ

母と祖母を立て続けに亡くし、末弟のイアンも行方不明になったリニ。それまで住んでいた一軒家を後にし、父親とふたりの弟と共にジャカルタ北部の高層アパートに4年前に越して来た。一方、数年に渡り2,000人が犠牲となっている前代未聞の連続殺人事件が世間を賑わせていた。そして、慎ましく暮らしていたリニたちの周囲を、度重なる不幸が襲い始める。アパートのエレベーターが落下し、多くの住人が命を落とし、父親も重傷を負う。さらに、死者の埋葬もままならないまま、局地的な大嵐が襲い下層階が浸水。停電も併発し完全に孤立してしまう。リニたち住人は、暗闇を纏った寒々しいアパートで、多数の遺体と一夜を過ごさなければならなかった―。

フィルマークス

視聴した感想

これは前作見て予習しておいてよかった!色んなレビューやYouTubeで多い感想として「前作未視聴でも楽しめる」というものが多い。間違いではないが、終盤の展開を理解するためには前作の視聴を推奨したい!
ホラー映画としてはかなりしっかりとした作りだ。
ジメっとした怖さあり、ジャンプスケアあり、グロありと手堅く抑えている印象。
ただし、ストーリー的に「なんやその設定は」と感じる部分もあるので、そこに目を瞑れるなら100%楽しんで視聴できるはずだ。

本作の魅力

インドネシア産ホラーが面白いかどうかは本シリーズ以外未視聴なのでわからないが、間違いなく本作は面白かった!
ジャンプスケアこそ想像の範疇だったのであまり驚けなかったが、ジメジメした雰囲気作りは画面越しに湿気を感じるほどに精巧だった。
また「恐怖の一夜」を演出するための準備も素晴らしかった。
本作の舞台は海沿いにポツンと佇む古いマンションだ。
ある日、不運なエレベーター事故により10人の住民が亡くなるが、嵐の日だったため遺体は葬式もできないままそれぞれが住んでいた部屋に安置される。
嵐による停電で真っ暗になった古いマンションで、遺体たちと過ごす夜・・・。マンション周辺は冠水して脱出も不可能・・・。

いやいや、この設定は、霊がどうとか悪魔がどうとか以前に怖い
それにしてもシンプルながら素晴らしい設定だと感じる。嵐が来ていることで停電、雷、ジメジメした空気・・・ひとつの材料でホラーにぴったりな要素がいくつも揃う。

そして、恐怖演出も様々だ。ジャンプスケアだけに頼らず、キャラクター達の散り様も色々あるのが見ていて飽きない。

ちょっとがっかりした点

暗い!!!!!!!!!!!!!!画面が!!!!とにかく暗い!!!!!!!!!!
設定として古いマンションなので普通のシーンでも薄暗いし、嵐が来て停電してからはずっと暗くて少々見づらかった・・・。
停電は演出として良いんだけど、もう少し明るくてもよかったかな・・・。

あと、これは人による部分があるのかもしれないが僕自身がインドネシアの方々に由縁が無さ過ぎて、登場人物の名前が覚えずらいと感じることがあった。やっと覚えられるキャラクターが出てきたと思えばそのすぐ後に死んだとき「この映画のキャラクターの名前は覚えなくていいや」と思ってしまった。

さいごに

設定の部分や画面の暗さなど、一言物申したくなる部分も多少はあるが、それでも十分に楽しめた!
話の展開としていくらでも続編が作れそうな気がするので、是非制作してほしいと感じるシリーズだ。視聴の際は是非、前作から順番に見ることをオススメする!


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