黄門ちゃいまの世直し旅/第5話[未来の国へ]
ナレーター/黄門様一行は、あれからどうなったのか、極度の心配が私の心臓をバクバクさせるのであった。
助さん/御老公、大事はありませぬか
ご隠居/私は大事無きじゃ、格さんはどうじゃ
格さん/私も変化は御座いません
助さん/いったいどうなっているのだ
格さん/御老公、辺りを見渡してくだされ、なに
か様子が変っておりませぬか
ご隠居/どうやら元の場所に居らぬ(おらぬ)よう
じゃな
格さん/取り敢えず、里に参りましょう
ナレーター/一行は山の中から森をすり抜け、まだ見えぬ里に向かってトコトコ歩き出し始めた。だがその先に見えるのはいったい………
助さん/御老公、見てくだされ、早く早く…見て
くだされ
ご隠居/なんと…
格さん/これは……これは、夢かも知れぬ
助さん/格さん、これが夢で有るなら覚めさせて
くれまいか、頼む私の頬をつねってく
れ
格さん/分かり申した
助さん/あ痛たたたた!格さん強いよ馬鹿力なん
だから
格さん/あっすまぬ、
ご隠居/どうやら夢では無いようじゃの
格さん/そのようですね
ナレーター/いったい?いったい?一行は何をみたのだろうか
助さん/御老公、鉄の箱みたいなものが列をなし
て道を走っておりますぞ
ご隠居/なんという光景じゃ
格さん/この世の物とは思えぬ
助さん/その後ろには箱のような、建物がありま
すぞ、あれは人の入る場所なのか?
格さん/皆、空を見てくれ、なにか大きなものが
飛んでいるぞ
ご隠居/あれが天の浮舟と言われる空飛ぶ乗り物
であるのか?いやそんな事はあるま
い、あれは神話のはず
格さん/御老公、これはもしや、未来と言うとこ
ろに迷い込んだのでは、
助さん/さすれば御老公、この後どのような行動
に転じれば良いのでしょうか
御老公/まず、まだ夕暮れ時には時間がある、ど
のような人が居るのか確かめてみまし
ょうぞ
助・格/はい、御老公
ナレーター/御老公、一行は今で言うタイムスリップをしてしまったようである。その原因は定かでは無いが、後々明かされるであろうと思う。
さあー、一行は不安ながらも未来の人とコンタクトを探ろうとするのであった。
続く……