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ヴッパタール舞踊団の青髭とsweet mambo
ドイツのヴッパタールにあるヴッパタール舞踊団は、ダンステアトルのカンパニー、そして現在はBoris Charmatzですが1960年代後半から2009年までピナ・バウシュが監督として率いていたカンパニーとして有名ですね。
特に春の祭典Le sacre du printempsやCafé Mullerなど、その暴力性・男女の関係、、、などの衝撃を受けた人も多いはず。
2024年の5月と7月はそんなヴッパタール舞踊団の作品を見る機会がありました!
5月の作品はサラ・ベルナール座で行われた、舞踊団の団員によるスウィート・マンボ。7月はパリ・オペラ座の団員による青髭でした。
まずは青髭の方からどんな感じだったかお伝えしたいと思います。
青髭、正式名はBarbe-Bleue. En écoutant un enregistrement sur bande magnétique de l’opéra de Béla Bartók « Le Château de Barbe-Bleue »
1977年に生まれたこの作品は、ピナらしさが爆発するStuckという作品作りが生まれる間にある作品で、その様子が非常に見てとれます。バレエダンサーだったピナがバレエの要素をたくさん入れた作品作りから、ダンサーからのインタビューをもとに振り付けを作ったり、演劇の要素がより増えるようになったのがstuckです。
青髭の作品は、一台のレコードから何度もベラ・バートクの青髭の城というオペラを聴きながら、ダンサーがどんどん話を進めていきます。女性ダンサーが壁に引っかかって宙に浮いていたり、男性ダンサーの筋肉を称えたり。。。
初め見た時は女性ダンサーたちの表現の様にうっとりしていました。
本団員が踊ったバージョンはyoutubeでもみれます。
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今回はパリオペラ座のダンサーたちが踊ったので、素敵だったのですがちょっと物足りない・とも思ってしまったり・・・
かわりに、5月に見たsweet memboは良かった・・
鳥肌でした。当日券を求めて長蛇の列の中待ち続け、最後の二枚のうち一枚を勝ち取ったのですが、本当に価値のある作品です。
ずっといる団員が特別ゲストで出ていたり。また作品中ダンサーそれぞれが自分の名前を繰り返して、覚えていてね。というのです。
この作品はピナの最後の作品になったようで、そういった意味からもこのセリフが胸にキュッと迫ります。
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さすが団員。表現の格のようなものを感じます。踊りがうまい団員、演技や笑かしたりするのがうまい団員。叫んだり、逃げて走ったり。
舞台美術も秀逸でした。終始後ろに大きな白いカーテンが覆っているとは思ったのですが、幕間の後たくさんの長いカーテンが6つほど上から降りてきて、それを効果的に使うのです。女性ダンサーの体が美しい彫刻のようでした。
そしておじいちゃんダンサーの迫真の踊り・表現。
あまりにも素晴らしくて涙が出そうでした。
やっぱり、体が壊れてもいい!というくらいに表現に長けた踊り・迫真の表現は最高ですね。また観たいですし、なんなら将来踊ってみたいもんだなぁとじんわりしました。
簡単な感想文になってしまいましたが、youtubeでも少し見れるはずです。よければチェックしてみてくださいね!
それでは、良い一日をお過ごしくださいませ。