見出し画像

日常保育と外部講師

外部講師の役割って
非日常の存在だからこそ
日常の学びが
浮き彫りになる瞬間があると思う。
そんなエピソードです。

折り紙を使っての製作。
折り線をつけて、
線を目印に2枚をはりあわせる。
大人には何気ない指示も
折り紙に慣れてない子が多い年には
大混乱。
どのへんに混乱要素があるかというと
まず、開くって行為。

折ったものをなぜまた開かねばならぬ?
と折った状態の折り紙を握りしめて
かたまる姿をクラス内のあちこちに見かけることに。

3歳氏たちに
「折り紙を開こうねー」
と声がけすると
言われるがままに開くけど
納得してないからか、大人がその場を離れると
再び
折った状態に戻すなんてこともある。
あっちで開いて、こっちで閉じて、
モグラ叩き状態?!
とクラス内を駆けずり回ったこともある。

それから、折り線も慣れてないと
混乱の要素になり得る。

「折り紙に線がついたよね。この線を目印にー」
と伝えても
線???!どこ??
とあきらかに目が折り紙の上で泳ぐ人たちが
登場。

指差し、なぞり、
ほら、ここに線だよー
と一人一人の折り紙で確認。

いやんなっちゃって
自信喪失とか
きらいになることは避けたいので
だいじょうぶ、できてるよ、
いい感じにちかづいてるいるよ
もうちょっとだ!
の励ましを連射しつつ
教室をまわる。

何年か同じワークを3歳氏たちとやってますが、
今年はスムーズでした。
折り紙大好きなクラスだそうで
自由保育では
先生に頼んでどんどん新しい折り方を
習得しているそう。

「折ったら開く」
→はいはーい。

「折り線、ついてるかな」
→うんうん、ついてるよ、で?どうするの?

とほぼ全員がタイムリーについてくるから
驚いた〜
「これでいいの?」や
「見てて」の人がほぼいなくて
できたものを「見て!」「ほら!」
が多いのは
自信のある子の多い印。

好きなもの、興味のあるものを
できるだけのばしてあげていた
担任の先生の日々の関わりの賜物。

「折って開く
 というのがわかる子が半分くらいだった年 
 もありましたよー」
と伝えると
先生も彼らの成長のすばらしさを
深く実感をもてたらしく
折り紙いっぱいやらせてあげててよかったなー
というのを
かみしめていた。

日常での繰り返しが
身体に落とし込めているから
それが応用的に
ぽっとでてくる。
外部講師の役割の一つが
そんな機会を作ることだと思っている。

でてこなければ、
それはそれでもう少し刺激が必要みたい、
というのを担任の先生と確認しあう。

回数なのか、
アプローチ方法をかえたほうがいいのか。
担任の先生たちも目の当たりにしたことを
手がかりに
もう少しどう刺激しようか考えてくれる。
そんな両輪の関係。

いいサイクルに入ったところで年度末。
新年度、新しい担任の先生たちと
まずは子どもたちの成長のための
ネットワーク作り。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?