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娘が娘じゃなくなっていく

パニック障害のことを調べながら
サポートしている私には
なんだかスッキリしない
消化不良の記述がたくさんありました。

娘の症状に当てはまるような
でも違うような感覚です。

その頃、心療内科の先生が不調が続く娘に
頓服で出していた坑不安薬を
頓服から1日3回服用に変えると言われました。

私も娘もその言葉に驚き
「え? 先生、頓服だった薬ですよね?
それを1日3回にするんですか?」
改めて確認すると

「そうそう 調子悪そうだし
効かなかったみたいだからね〜
もう少し薬を増やして様子をみましょう」
淡々とそう言います。

不調は薬が効かなかったから

そうなのか?

そうなのか。

坑不安薬は頓服から1日3回に 
坑うつ薬は倍量に

こんなに、娘は飲まないといけないのか

薬が増えていき
娘は娘じゃなくなりました。

サポートしていても
この子は誰だろう?と
心のどこかで思っていました。

娘だけど娘じゃない。

学校帰りの車、帰り道は本当に最悪で
泣きわめき死にたいと身体の辛さを訴えます。
聞いてやることしか出来ず
一緒に泣く日も
力強く諭す日も
なすすべなくハンドルを握るだけの日も

それは毎日苦痛でしかない時間でした。

娘を迎えに行く道のりは気が重たくて
秋の夕暮れ、きれいな空がなんだか悲しくて
このきれいな空を次の秋には
悲しい気持ちじゃなく見れるのかな
そんな日が来るといいなと思いながら
運転していました。

部活終わりに調子を崩すことも多かったので
終わる頃は心配と不安と憂鬱で
次々帰っていく学生さんを見ながら
車に来ない娘が心配で
喉がカラカラになって、動悸がして
気持悪くなったことも度々ありました。

大丈夫、大丈夫
薬が効いてきたら元気になる
何度も自分に言い聞かせて
いろんな思いを噛まずに飲んで
心身ともに消化不良な毎日が過ぎていきます。

本当に娘はパニック障害なんだろうか

思いは日に日に
飲み込めなくなっていきました。



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