ゴミ捨て場の決戦は五感から取り入れるタイプの点滴
※ネタバレしかしていません。
ゴミ捨て場の決戦 本当にありがとう。
スクリーンで楽しそうにボールを繋ぐ彼らを見れるのをずっとずっと心待ちにしていたけど、映画館のドデカスクリーン大音響で見るゴミ捨て場の決戦はも~~~~~~~~信じられないくらい胸熱でした。
彼らの青春をこんなにも間近で見れるなんて、ハイキューがある時代に生まれてきて良かった。お母さん、この時代に産んでくれてありがとう。
何?本当に何から話せばいいですか?
序盤の自販機よりデカい黒尾鉄朗に椅子からひっくり返った話?
試合冒頭でスパイク決めてねこちゃんポーズする黒尾鉄朗の話??
後輩の女の子に対する「ごめんね」の声色が優しすぎる赤葦の話???
というか黒尾鉄朗のオタクに待ち受けている未来「死」しかなくて最高だった。これから見に行く黒尾鉄朗のオタクはマジで気を付けた方がいい。
不安なら防弾チョッキとガスマスク付けていけ。
とにかく烏野と音駒の試合だからこそ出せるこの雰囲気。
お互いにぜってー負けねー!!!と思いつつ、この試合が終わらないでほしいと心から楽しんで試合をする姿。漫画でさえその雰囲気がひしひしと伝わってきていたけど、実際に動いて、声がつくと、なんかもう体育館特有の匂いまで感じてしまうほど「彼らがいる」になってしまった。映画始まってすぐ体育館の天井が映った瞬間に、ついに始まるんだ…でも始まったってことは終わってしまうってことじゃねえかと思って超泣いた。情緒。
でもとにかく頭から最後までどこを取っても最高の85分間でした。
試合が始まる前には大地さんと黒尾さんの対抗心剥きだしのギチギチ握手して、試合中にはお互い「まけねーぞ」って指さし合って、試合が終わったら抱きしめあって…そんな…そんな美しい関係性があっていいのか…。
この試合中盤の両チームキャプテンの指さし気狂うくらい好きなんですけど、このシーンだけでお互いがライバルであり因縁の相手であり、それでいてめちゃくちゃ友達で、っていうのが分かって何度見てもグッときてしまう。
ゴミ捨て場の決戦って、烏野と音駒の関係性にフォーカスを当てて描かれているシーンが多くて、クロとツッキー、西谷と夜久さんの師弟関係とか、日向と研磨の友情関係とか、研磨とクロの幼馴染関係とか。そういう関係の変化を1試合に全部詰め込んでくる試合なので本当に息つく暇がない。ひとつずつかみ砕かせてほしい。ひとつに3か月くらい考える時間が欲しい。
もう全員の関係性について喋っていたら物理的に喉から血が出るので、今回は私の最推し 黒尾鉄朗について話したい。話させてくれ。
黒尾鉄朗
音駒高校 3年 キャプテン
ポジション ミドルブロッカー
身長 187㎝
CV.中村悠一
既に好き。
プロフィールだけで喉元にナイフ突きつけられている。
ゴミ捨て場の決戦では、クロと研磨、そしてクロとツッキーの関係性が特に濃く描かれている。
クロとの関係性を深く描かれているこの2人に共通していることといえば、バレーボールに対しての熱意がそこまでない、ことではないだろうか。
でも熱意ゼロ、バレーおもんない、というわけではなくて、日向やリエーフみたいな「うお~~~!!!バレー楽しい!!!好き!!勝ちたい!!!!」みたいな熱意ではなく、バレーを論理的に考えて勝ちのためのプロセスを考えるのが得意、みたいなそういう違いがあると思っている。
作中ではクロ自身の口から、研磨をバレーに引きずり込んだことに対して負い目のようなものを感じているという描写があり、サラッとしたセリフだったけど、自分で誘った手前幼馴染がしんどそうにしているのはクロとしてもいろいろ思うことがあったんだと思うと何か高3にして思慮深すぎて涙出てくる。あなたほんとに高校生なの?そんな胸筋して中村悠一の声帯持った高校生いないよ。
また、合宿中にバレーは特に楽しくないというツッキーを気にかけ、いわば敵に塩を送るようなものだと思うのだが、アドバイスや指導をしながら合宿を通してツッキーを育てようとする。
試合の話に戻るが、ゴミ捨て場の決戦では、研磨とツッキー2人ともが、試合中にはっきりと「バレーは楽しい」と口にする。
怒涛のラリーの中で、日向のフェイントで点を取られた後、コートに突っ伏して「たーのしー」という研磨。(このセリフマジで梶さん凄かった。頭の中で想像していた研磨の声がそのまま聞こえてきてびッッッくりした)
クロの「最近のバレーはどうだい?」に対する「極たまにおもしろいです」というツッキーのアンサー。
試合終了後、クロに対して「バレー教えてくれてありがとう」という研磨。
試合中にスパイクを決めて楽しそうに笑うツッキー。
こういう要素全部、クロが長い期間をかけて、バレーは楽しいって伝え、繋ごうとしてきたものが、「伝わり繋がったんだ」ってクロ本人が思えた瞬間なんじゃないかと思っていて、この試合がもしかしたら彼の将来を決める要素になってたら凄いな…って汚い泣き顔晒しながら考えてました。
ネット越しにクロがツッキーに言った「ツッキーのネチネチブロックにみんな腹立つわけじゃん?そんでさ「良かった、間違ってなかった」って思ったんだよね」のセリフ、ほんま…作中トップ3には入る好きなセリフ。
これ自分の中で想像していた雰囲気が、原作と映画とで結構違いがあって、原作だとめちゃくちゃ重みがある一言というかクロのツッキーへの思い入れの強さとか、自分が繋いできたものをツッキーが自分のものにして全国で戦っていることへの誇らしさとか少しの悔しさとかそれでいて自分の弟子が確実に強くなったことに対する喜びとか、そういういいろんな感情が伝わる重い一言って感じでめちゃくちゃ好きだったんです。
でも映画版だと、原作よりも少し軽く、嬉しいの気持ちの方がより強く感じる感じで(まあ負けませんけどネ)って聞こえてきそうな言い方だったのめッッッッちゃくちゃよかった。中村さんありがとう……。そういう言い方だったのか……と、谷っちゃんの言葉を借りれば「痛気持ちいい」の感覚でした。クロは私が思うほど誰かに執着したり、偏った思い入れをしたりしないのかもしれない。全員に平等に優しく世話を焼けるタイプの人間なのかな、僕が親切なのはいつものことですってか……泣
こうやって黒尾鉄朗という人間のことをめちゃくちゃ考えてしまうくらいには、ゴミ捨て場の決戦における黒尾鉄朗はあまりにも魅力的すぎる。
人間力が高すぎる。24歳社会人女性の私よりも、ずっと人に教える能力もキャプテンシーも長けている。長け散らかしている。
あと何よりも、私はこの試合の終わり方が本当に好き。
すんごいスパイクが決まって終わるとかではなくて、全員が試合が終わってほしくないと思いながら全力でボールを繋いだからこその終わり方。
この試合においては誰が悪いわけでも誰がヒーローなわけではない。というかそんなこと彼らにとってはどうでもいいんだろうなとすら思う。
これ以上ないラストです本当に……古舘先生ありがとうございます……。
映画では、最後の1点を研磨視点で描かれていたので、視聴者もつい体が動いてしまうし「落ちるな…!終わらないで!!!」ってより強く思ってしまうと思うんだけど、研磨自身が勝ち負けにこだわりがないからこそ、最後の1点っていう認識が薄くて、ラリーに夢中になっていたら最後あまりにもあっけなく終わってしまうから、本当に選手と同じ感覚を体験させてもらってるみたいだった。笛が鳴った瞬間の「え?終わり?え?」の感覚が原作を読んでいる時よりもずっとずっと強くて、笛が鳴ったあとじわじわ涙混みあがってくる感じが本当にすごかった。結末を知っていても尚こんな気持ちにさせられると思わなくて、改めて映画化に感謝止まんなかったです。
ハイキューという作品がある時代に生まれてきて本当によかった。前世でどんな徳を積んだんだろうか、私は。
私が黒尾鉄朗を好きになったときは年下だったのに、いつのまにか同い年になって、そしていつのまにか6歳上になってしまった…なんてこった…と思っていたのですが、入場特典に入っている書下ろし漫画の中に、2024年の音駒3年メンバーが生きていました。マジで額に手当てて大の字で後ろに倒れこみました。
2024年ってことは単純計算で
黒尾鉄朗(30)
ってことォ……?
助けて。
ゴミ捨て場の決戦を浴びたその日から、仕事はおろか家事も何も手につかず、食堂でお新香を見ると涙がでるキショイ癖がついてしまいましたが、ハイキューのおかげで私は毎日幸せです。
ハイキュー大好き!!!!!!!!!!!!
ありがとう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!