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チョコレートが人を幸せにする食べ物へ変えるために

甘いものが好きな人にとって、チョコレートって人生に必要不可欠な存在だと思うんです。
私もチョコレートが好きで、今では家で作るようになりました。
人やカカオを通じて視野が広がり、これまでの思い込みが180度変わった経験をシェアしたいと思い、記事を書くことにしました。




チョコレートは美味しい

一口食べるととろける食感の生チョコレート、ザクザクした食感のプラリネ、ボンボンショコラなど、様々な種類のチョコレートが存在します。
その美味しさは、修業を重ねたショコラティエやショコラティエールが、腕によりをかけて技術を磨いてきた努力の賜物だと私は思うのです。
当時は原材料であるカカオ豆に、そこまで興味関心はありませんでした。
私が持ち合わせている知識といえば、「カカオ豆はガーナで作ってるんでしょ?」、という程度でした。




私の思い込みを変えたチョコレート

ある日、知人に誘われチョコレートのイベントに足を運びました。
どんなチョコレートが食べられるのかな?と思い、とても楽しみで気になってました。
イベント当日、知人と一緒に会場へ行き、若い男性が前に立っているなと思ったら、プレゼンターは慶応大学の学生だったんです。
彼は大学を休学して、自分の足でガーナへ向かい、現地の人とカカオの栽培からカカオ豆を作るところまで関わって、カカオ豆を何十kgも持ち帰り帰国したことを話してくれました。

自己紹介を終え、今回作るチョコレートの材料を披露し、カカオ豆と砂糖のみと、とてもシンプルでした。
道具はフードプロセッサー、チョコレートを流し込む型、ゴムベラとスプーン。
たったこれだけでチョコレートになるのだろうか、と少し不安になっていましたが、彼がカカオ豆だけをフードプロセッサーに入れてボタンを押すと徐々に変化が見えてきました。
カカオ豆が砕けて粉々になっていく過程で、油分が滲み出て少しずつペースト状になっていったんです。
私は驚き、目を皿のように丸くしてみていたことを今でも覚えています。

チョコレートを冷やし固めている間に、彼はプレゼンを始めました。
ガーナには貧しい家庭の子どもたちが多く存在することや、農園を経営している親元で暮らしていても、学校に通えるのはほんの一部の子どもたちだけだということ。
学校に通えない子どもたちは親の農園の手伝いをしている現状があることを伝えてくれました。
普段、甘くて美味しいと食べているチョコレートの原材料であるカカオ豆は、大人だけでなく子どもたちの手も加わり作られていたことが衝撃的でした。

チョコレートが冷え固まったところで、待ちに待った試食タイムです。
一口食べると、香りも味も食感も、全く違う食べ物のように感じました。
フードプロセッサーで作ったため、荒くすり潰された状態となり、ザクザクしたナッツ感があり、香りも普段食べていたチョコレートとは比べ物にならないくらい、芳醇でフルーティーでした。
想像を遥かに超えたクオリティの高さに驚くばかりで、彼のカカオ豆に対する情熱がチョコレートを通じて伝わってきました。
このチョコレートは「Bean to bar」と言い、この時に初めてその言葉を知りました。

当時、彼がプレゼンの中で語っていた夢は、「コーヒーショップのように、カカオ豆の産地や焙煎具合も選べて食べられるお店が展開されていくことが僕の理想です」、と話していたことです。
それから私もチョコレートに対し、深く関心を持ち色んなお店を食べ歩くようになりました。

※参考記事
Jaica 独立行政法人 国際協力機構 誰かを想う気持ちは、時間も国境も超える。




Bean to barについて

日本ではあまり知られていない「Bean to bar」ですが、これはカカオ豆から板チョコになるまでの工程を一貫して行うことを言います。
今では都心部にお店も増えてきて、Bean to barを使ったスイーツカフェも目につくようになりました。

Bean to barのお店へ行くと、1枚100gほどのチョコレートが1,500円から売られており、少し高いなと最初は思いましたが、色んなことを知る中で、この価格に納得しました。
お店では様々な産地のカカオ豆から作られたチョコレートを試食させてくれました。
イベントではガーナ産のカカオ豆を使ったチョコレートを食べましたが、お店ではマダガスカルやペルー、ベトナムなど味や香りが産地によって、その特徴が異なりました。
さらに作る工程も最低3日はかかると知り、手間暇がかかっているから価値があるんだと思いました。
でも、価値がある背景はそれだけではありませんでした。




フェアトレードとダイレクトトレード

Bean to barの価値を知りたいと思い、様々なお店へ通ううちに分かったことがあります。
ほとんどのお店が「ダイレクトトレード」で社会貢献をしようと、取り組んでいるのです。
「フェアトレード」なら雑誌やウェブサイトで目にしたこともあると思いますが、ダイレクトトレードとの違いを知ることで、奥深さに気づきました。

・フェアトレードとは
「公正・公平な取引」を意味します。
目的はカカオ豆に限らず、コーヒーやバナナといった発展途上国の生産者や労働者に対し生活改善や自立支援をサポートしようという取り組みです。
良いところもある反面、フェアトレードには認証を得るための基本料金がかかるなど、費用が必要になるため、予算がない生産者は参加が厳しいという声も聞きました。

※参考記事
fairtade japan フェアトレードミニ講座

ethicame フェアトレードと問題点と効果!特徴を理解して公平な貿易をサポートしよう


・ダイレクトトレードとは
農家の方と直接、取引を行うことを言います。
Bean to barのお店で話を聞くと、農家を選んで契約するだけでなく、お互いの信頼関係を築くところから始まるそうです。
良質なカカオを作るために、カカオ豆の生産方法や農園の管理体制など、直接指導をしながら良いものを一緒に作っていき、売上を農家に還元していくという取り組みをしていると知りました。

※参考記事
ダンデライオン・チョコレート フェアトレードとダイレクトトレードの違いとは?

フェアトレードは予算が必要で、敷居が高いと感じましたが、ダイレクトトレードは時間と労力が必要なため、どちらにしても手間暇がかかる取り組みだと理解が深まりました。
しかし、発展途上国をサポートするにはどちらの方法も必要だと思っています。




私達にできること

チョコレートを購入して社会貢献できるなら、それも素晴らしいことだと思います。
私も最初は、具体的に行動を起こしたいけど、何をしたら良いかわかりませんでした。
色んなお店に足を運んでいくうちに、まずは知ることから始めて、その先に何ができるかも見えてきました。

・製菓会社のお菓子を購入する
大手製菓会社の中でも、様々な取り組みをされている企業があります。
その企業の取組を知って、購入することも社会貢献につながるんじゃないかと思っています。

参考記事:
森永製菓株式会社 1チョコ for 1スマイル

・Bean to barのお店で購入する
ほとんどのお店がダイレクトトレードで取引しているので、大切な人へのプレゼントや自分へのご褒美として、購入するのも良いかもしれません。
また、色んな産地のカカオ豆で作られたチョコレートを食べ比べることができたり、カカオの含有量のパーセンテージによって味も変わるので、お酒とも相性が良いものもあります。
楽しみ方の幅が広がるので、新しい発見があって面白いのでオススメです。

ダンデライオン・チョコレート

minimal

green bean to bar CHOCOLATE

・カカオニブと砂糖を使って自宅で作る
カカオニブとはカカオ豆を砕いて殻を除いて残った部分です。
健康に良いと言われていて、スーパーフードとして注目を集めています。
ネット通販でも手に入りやすくなっているので、カカオニブと砂糖とフードプロセッサーがあれば、冷やす時間も含めて15分あればチョコレートが作れます。
オススメのフードプロセッサーは「よめっこさん」という機種が良いとBean to barのお店の方も話してました。
精米を砕く威力があるので、この機種を使うと5分ほどでペースト状になり、薄い型に入れて冷凍庫で10分で固まります。
ハイカカオで作るのがオススメで、100gのチョコレートを作るならカカオニブ70g、砂糖30gが美味しい比率でした。
もし、興味があれば試してみてください。
実際に食べてもらった友人から「世界が変わった」と高評価をもらいました。

※参考フードプロセッサー
山本電気 Y-308BNEWよめっこさん




まとめ

ただのチョコレート好きだった私が、人との出会いでここまで変わるとは思ってませんでした。
食べて幸せを感じるだけでなく、生産者の生活のサポートになったらいいなと思い、これからも自宅で作って、色んな人に食べてもらいたいと思ってます。
個人的にはイベントも開催して、たくさんの方々に興味を持ってもらい、私にできる活動をこれから始められたらいいなと、未来にワクワクしています。

1人でも多くの方に、カカオ豆や生産者について知ってもらえたら嬉しいです。

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