保険は金融業界のラストリゾートかもしれない
保険会社のみならず今やあらゆる業界が「保険」を売っているが先日亡くなった二人の経済の専門家は口を揃えて保険は不要と言い残している。
「保険」、とくに生命保険は必要なのかよく考えたい。
個人投資家に有益な情報を発信し続け今年1月1日にガンで亡くなった経済評論家の山崎元氏。亡くなる少し前にYou Tubeで堀江貴文氏と対談してガン保険について語っている。
実体験を元に、現在の日本の社会保障制度が継続するのであればガン保険は不要と話している。ガン治療にかかった実費は14万円程度との事だ。
詳細は以下のnoteで読める。
この動画に対するコメントの多くは肯定的なものだが、中には個別の事例をあげてガン保険を擁護・勧めるものや解約すると後悔するというようなコメントが散見される。
内容から保険契約者というより販売側の発信ではないかと推測している。
また、奇しくも山崎氏と同じ日に白血病で亡くなった経済コラムニストの大江英樹氏も治療費は22万円で保険は不要と書いている。
両氏のような主張が世間に広まると困る人がいるのだろうか?
よく知られている話だが、日本は保険大国と言われており世界の中でも保険好きな国民として知られている。
がん保険を主力商品とする米国の生命保険会社アフラックは40年連続で増配を続けている優良企業で投資家に配当で報いている。
アフラックの売上げは日本が約2/3を占めているという現実がある。
ちなみに投資信託やETF、株式や不動産、暗号通貨の取引に至るまで販売や仲介側が得る手数料は明示されているが、ほとんどの保険については明示されていない。その保険の販売手数料は高額であるといわれている。公に公開すると販売に影響するだろう。
最近では郵便局、銀行、店舗型代理店はもとよりクレジットカード会社、自動車店やENEOSのような石油元売や大手家電量販店に至るまでメール、DM、電話で勧誘や販売をしている。
また、FPの多くは保険の販売員と化している。
noteでも、いかにして保険を売るかというような記事を見かけたりする。
金融業界をはじめとして、これだけ様々な業界が保険に携わるのは相当うまみのある商品なのだということが分かる。
何しろ人生で2番目に高い買い物と言われている(一番は住宅)。
保険という商品は販売する側にとって日本における金融商品のラストリゾートなのかもしれない。それが買い手である消費者にとって何を意味するのかは自分の頭でよく考える必要がある。
保険の存在自体を否定する意図はナイ。
自動車保険や火災保険、賠償責任保険などは有効だ。入っていないと事故の際は経済的なダメージが大きいし相手にも迷惑をかける恐れがある。
しかし・・生命保険やがん保険。
生命保険やガン保険が罪深くやっかいなのはその商品の性質上、「人間の不安」を煽ることで成立する商売ということだ。
不安や恐れは人の冷静な判断を鈍らせる。
自分の職場でも同世代の女性が末期がんだと分かり仕事を辞めた。
年齢の近い同僚はそれを見て脊髄反射のようにすぐにガン保険に入った。
将来君が入る保険は本当に必要なのか、できれば一緒に考えたいと思う。。
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