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じぶんnote(おかえり生理)
抗がん剤治療で止まっていたが、544日ぶりに生理の日がきた。
卵巣を傷付けたり刺激したりすると生理が戻ったりするらしいから、卵巣凍結してたものを戻した成果なのかどちらなのかは分からない。でもとにかく544日ぶりに生理が来た。
抗がん剤治療を始める前の説明で、必ず生理は止まるって言われていた。だけどどこか他人事で、自分にはもしかしたら絶対の概念は当てはまらないんじゃないかとか期待していたけど、そんなことはなかった。
生理がある時は生理痛がひどいから「生理なんか来なくていいのに」と思っていた。だけど生理がなくなった途端に言葉には表せない空虚感をずっと味わっていた。
次第に生理が来ないのも慣れてきて、「生理がないと経済的にも精神的にも身体的にも楽だな」と思っていたが、凍結した卵巣を戻して生理が戻ってきて診察室でかなり泣いた。わんわんと子どものように泣いて、安堵した。
心のどこかでこの歳で生理がないことに不安を少なからず抱えていたんだと思う。同世代の人が妊娠して出産していくことに焦りを感じていたんだと思う。癌だと判明した時点でいわゆる普通の生活は出来ないと頭では理解していたつもりだったけど、そんなことなかった。
これからまだまだ色んなことを乗り越えていかないといけないけど、ほどほどにゆっくりと頑張りたい。
おわり。
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