見出し画像

1型糖尿病の闘病実体験記〜中学校編〜

ご覧いただき誠にありがとうございます。


大枠1の「発病から入院」について3記事分の執筆を終えることができました。
次に大枠2の「学校生活の苦悩」について、この記事から時系列に沿って執筆して参ります。

発病編に関しましては以下よりご覧いただけます。
https://editor.note.com/notes/nfbc80b9d24cc/edit/


当方30代男性 糖尿病歴20年弱 医療従事者

・執筆に至るまでの経緯
23年3月の眼科検診にて明確に糖尿病の網膜症の診断(A2からの悪化)をされました。
それまでは、加齢による視力低下を感じていたくらいですが、
明確に視界が欠ける、ぼやけるなどの自覚症状発現で日常生活に多少の支障あり。
そこで一人にも多くの方に、糖尿病という病気がいかに怖く、取り返しがつかなくなるであるかを記したく執筆開始。

ちなみに、インスリンポンプやセンサー型血糖測定器の使用経験あります。



以下より本編開始となります。
※中学3年時の話です。


◎📖Truth is stranger than fiction
 教育入院を無事に終えられたころには、すでに8月の下旬であった。
早くも2学期が始まってしまうことをぼんやり考えながら、残りの夏休みの時間を過ごしていた。
幸いにも休み期間中に落ちてしまった脚の筋力は回復して、日常生活で立っているのがしんどいことや、足が痺れるなどの症状は出ることがなくなり、問題なく9月を迎えることができた。


 私は学校では目立つ存在ではなく、ヒエラルキー中盤くらいの学生でありました。
そんな私ですが、長期間入院をしたことが噂として広がっていたらしく、初日に普段と変わらず登校してきたことをクラスメイトに驚かれました。

おそらくは同じクラスで同じ部活のお調子者が、夏休み期間の部活動中にいろいろな人に言いふらしたのでしょう。
合宿の参加費用は支払ったが、急遽参加できなくなり、その後の部活も参加しないことを不審に思ったのかと。
さらに全く面識のない違うクラスの異性は、「心臓病なんだよね?お父さんと同じ病気だから話聞くよ」なんて訊いてくる始末でした。

登校初日にして人から人への流布、そしてその内容の信憑性のなさに大変驚かされました。
面識のない人にいきなりデリケートなことを訊いてくる人間、面白おかしく誇張し嘘を広げ今が楽しければそれでいい人間。

14歳にして、そういう輩とは何重にも線を引くこと。どうしても接しなければならない時でも、できるだけ最低限の対応で済ませることが大切なのだと痛感することができました。
遅かれ早かれ、成長していくにつれて学んでいくことだと思いますが、私にとってはとても印象深い出来事となりました。


◎📖どのタイミングで注射を打つか
 糖尿病なのだから食事の前後であることは間違いない。
人目を気にせずその場で注射を取り出して、昼休みにお腹に挿す行為は当時の私にはできなかった。
もちろんその行為自体を不快に思われる人もいるので、隠れて注射をするのが一番良いと考えた。

クラスの隣がトイレで、その少し向かいに保健室がある。
昼休みに移動して注射をすることができる絶好の間取りであった。
だが、男子の多い学校であり同学年の男子は間取り的にほとんどこのトイレを使う。
成長期の子供であるため身長体重をわざわざ保健室に測りにきて、そこで数人戯れ合うようなことが多く、人がいないことはほぼありえない。

そこで授業終了後に、最速でトイレや保健室に行き注射を行えるのか何度も試してみた。
結局のところトイレは注射を行うまでの間に生徒が入ってくるし、用足さずにコソコソしているのは怪しすぎる。
保健室は保健室登校の生徒や、遅刻して授業をサボっている生徒がいるため注射は難しい。

そのため昼休みに注射をすることはあきらめました。
まだまだこの年代の学生はヤンチャで、騒がしくないタイミングなど皆無。
自分のクラスに他のクラスの生徒も入れ混じったりするので、注射をするのは不可能といえる環境であった。


 私の家庭ルールとしまして、週のうち部活がある日はお弁当を持参、ない日はお金をもらって購買で自分で買って何とかするというものがありました。

部活がある日は放課後まで食事をしないで、部室でお弁当を食べる。
非常に少人数の運動部でしたので、部室にいても注射は難なく行えました。
※すぐに運動するので単位数は控えめ
部活がない日は食事せずに、1日学校をやり過ごすことが一番腑に落ちました。


https://note.com/modern_ixia588/n/n2cb2242c614b
上記の記事に記載したが、こういった環境で他人の目を気にしてしまう場合こそ、インスリンポンプは絶好の代物といえる。
ノールックで単純な操作だけで、設定次第では詳細な単位数まで注入できるのは本当に助けになります。


 こうしてできる限り人に気づかれないように、私はコソコソ注射をしていた。
だが多少の慣れも関係してしまったこともあり、今後修学旅行でとんでもないことをやらかすことになります。

次記事に続く

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?