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だるさはだるさだった(エッセイ)

年始の体調不良。

熱は下がっても、咳と鼻水が残っていた日々。

熱は下がっていたから体は動かせるけれど、何処かボーっとして少し起きては寝て、少し起きては寝てを繰り返していた。

そんな日々の中、私は思った。

『もしかしたら、体はもう完全になおっているけれど、動きたくないという自分の怠けた心がこうさせているのだろうか?』  と。

そう思うと、自分の体が今どんな状態なのかわからなくなった。
気持ちと体と頭は繋がっていると思うから、思うからこそわからなくなったのだ。

……怠けてるだけ?


…………わからん。


そんな気持ちを感じながら過ごした日々を通り過ぎ、元気に動ける様になった私は気付いた。

『あの体のだるさは、体のだるさだった』

気持ちの問題ではなかった。

食べられても、元気だと思っていても動きたくない。横になりたいと思っていた気持ちは、ちゃんと体がまだ万全ではないという印だった。

怠けじゃなかった。

それに気付いた時、私はホッとした。

自分で感じていた体のだるさが、だるさであった事に安心した。

だから、あの日々の私に言いたい。

そのだるさは、自分の怠けじゃないから、寝たいだけ寝ればいい。

横になりたいだけなればいい。

今感じているそのだるさは、体がまだ本調子じゃなかったから感じていたもので、あともう少しすれば大丈夫になるからさ。

と。


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