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ベル・エポック―美しき時代 パリに集った芸術家たち in パナソニック汐留美術館

先日(といってももう2週間以上たってしまった!)、東京・新橋のパナソニック汐留美術館で開催中の「ベル・エポック―美しき時代 パリに集った芸術家たち」に行ってきた。

10月5日(土)〜 12月15日(日)
休館日:水曜日(ただし12月11日は開館)

19世紀末から1914年頃までのパリが芸術的にもっとも華やいだ時代「ベル・エポック」。本展は、ベル・エポック期から1930年代に至る時代の美術、工芸、舞台、音楽、文学、モード、科学といったさまざまなジャンルで花開いた文化のありようを重層的に紹介するものです。
会場には、トゥールーズ=ロートレックジュール・シェレによるポスター、当時のブルジョワたちが身にまとった衣服に装身具、エミール・ガレルネ・ラリックの工芸作品に加えて、芸術家同士の交流がうかがえる書簡や稀覯本など、その頃のパリの繫栄や活気を鮮明に伝える、多様な分野の作品が並びます。

サイトより

説明文通り、バラエティに富んだ作品が250点以上、さほど広くない空間にうまく展示されていた。作品そのものの良さもあるが、なんとなくおしゃれな雰囲気を味わえるのが良い。
これで1200円(ネットの割引券を見せるとさらに100円引き)は安い!
待ち時間もなく、大混雑でもなく気持ちよく鑑賞できた。

入場前に無料スペースで13分のビデオを座って見ることができる。
展覧会を見てからビデオを見ることもできるが、先に見ておいた方がより楽しめる。
写真撮影は部分的に可能。どちらかというと他の作品が撮影したかったなあ、というパターンだったが。
写真撮影できなかった部分の画像はネットから。

全体は4章に分かれている。

第1章 古き良き時代のパリ – 街と人々

パリは、1870年から71年にかけて、普仏戦争パリ・コミューンの動乱を経験して以降およそ半世紀近くの間、平和と政治的な安定を享受します。この時代に、オペラ座エッフェル塔サクレ=クール寺院など、現在のパリの都市景観を象徴する建造物も次々と完成し、巨大な近代都市へと変貌を遂げました。
本章では、当時のパリの暮らしを伝える絵画作品のほか、女性や子どもたちが身に纏った服飾作品、自宅を飾ったマイセンアール・ヌーヴォーの工芸作品などを取り上げます。

サイトより


<帽子を被った二人の少女> ルノワール


<通りの情景> ジョージ・ラウス


第2章 総合芸術が開花するパリ

パリの街を一望できるモンマルトルは、19世紀から20世紀にかけて、ナポレオン3世が進めた都市整備事業(パリ大改造)によって中心部を離れざるを得なかった市民たちの移住地のひとつでした。また、新興のキャバレーやダンスホール、カフェ・コンセールが軒を連ね、歌やダンス、大道芸が供される歓楽街としても賑わい、近くにアトリエを構えた画家たちの格好の題材となります。モンマルトルは、美術や文芸、音楽、演劇などに携わる多彩なアーティストたちがジャンルを越えて交わり、融合した、ベル・エポックを象徴する場所です。
本章では、ロートレックシェレスタンランによるグラフィック作品とともに、芸術家たちの相互交流がうかがえる作品を紹介します。

サイトより

モンマルトルにどうして芸術家たちが集まってきたのか、ということがよくわかる説明だった。


<ムーランルージュ> ジュール・シェレ(パンフを撮影)


<ブリュアンはモンマルトルに戻り『オ・パ・ダフ』を歌う> ロートレック(パンフを撮影したのでだいぶ隠れてしまっている)

これはロートレック展で見たのと同じかな?と思ったら、微妙に違う。

キャバレのアリスティド・ブリュアン(文字のせ前)(ロートレック展で撮影)

「ロートレック展」でも俳優さんの説明はあった。読んだけど頭に入らない、感じだったが。

でも今回は先にビデオで、ブリュアンの写真とともに歌声を聴くことができたので、より記憶に残った。ブリュアンは、シャンソン歌手で、ナイトクラブのオーナーでもあったそうだ。


<シャ・ノワール> テオフィル=アレクサンドル・スタンラン(絵葉書)

シャ・ノワールは、フランス語で「黒猫」の意味で、文芸キャバレーの名前。こちらでは、影絵を上映したり、ドビュッシーエリック・サティが演奏していたとか。
実は、この猫のモチーフのTシャツを持っている。だいぶ前に展覧会で買ったもので、お気に入りだが、だいぶよれよれになってしまった。

画像は探せなかったが、
ラパン・アジルの店内> ジョルジュ・ティレ・ポニュ
ラパン・アジルは、モンマルトルのキャバレーで、ゴッホ、ルノワール、ピカソ、モディリアーニ、ユトリトなどそうそうたるメンバーが訪れたそうだ。

絵画を見ること自体ももちろん楽しいが、そういったエピソードを読むだけでぞくぞくしてくる。

こちらも画像を探せなかったが、モネ<サン=タドレスの海岸>が、ガレのガラス細工と一緒に展示されていた。
アーティゾン美術館での「空間と作品」展と似たような展示方法で、いい感じだった。

フロベールの<ボヴァリー夫人>の初版本、ミュシャの挿絵本、ロダンの彫刻など、あらゆるものが。

第3章 華麗なるエンターテイメント 劇場の誘惑

この章の一部が撮影可能だった。

ジュールシュレのリトグラフを4点。きれいに撮影できなかったけど。

<音楽>
<パントマイム>
<コメディー>
<ダンス>


<ピアノのための家族の情景集(C.テラス曲)より>ボナール


第4章 女性たちが活躍する時代へ

世紀末のパリではフェミニズム運動も高まりを見せ、社会的自立を目指す女性が登場します。教育を受けた女性は、初等教育の現場で働き、医師や弁護士の資格を取得する者もいました。1903年には物理学者のマリー・キュリーが、放射線の研究でノーベル賞を受賞しています。
芸術の分野は、メアリー・カサットシュザンヌ・ヴァラドンのような女流画家があらわれ、また、舞台芸術では女優のサラ・ベルナールが人気を博し、ミュシャのさまざまなポスター芸術が生まれました。女性の社会進出を象徴するかのように、ファッションや装飾美術は優雅な曲線美から活動的なスタイルへと移行していきます。
本章では、当時、自身の才能を発揮した女性たちにまつわる作品や、アール・デコ期の服飾作品や、ルネ・ラリックの作品を中心にご覧いただきます。

サイトより


<サラ・ベルナール>ミュシャ

何度も見ている作品だけど、今回は先に映像を見たり、つけているアクセサリー(ルネ・ラリック)まで展示されていてより立体的に楽しめた。


大満足で美術館を後にする。

散策というほどではないけど、ぶらぶらしていると意外なものが見つかる。
汐留一帯は、仙台藩の上屋敷跡だった!

すぐそばの日テレのビルあたりに人が集まっている。
ちょっと寄ってみると、偶然そらジローに遭遇♪



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