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ニューヨークドリーム物語|『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』【Amazon Prime Video】

あらすじ

90年代、ニューヨーク。作家を夢見るジョアンナは、老舗出版エージェンシーでJ.D.サリンジャー担当の女上司マーガレットの編集アシスタントとして働き始める。日々の仕事は、世界中から毎日大量に届くサリンジャーへの熱烈なファンレターを処理すること。しかし、心揺さぶられる手紙を読むにつれ、飾り気のない定型文を送り返すことに気が進まなくなり、ふとした思いつきで個人的に手紙を返し始める。そんなある日、ジョアンナが電話を受けた相手はあのサリンジャーで…。
引用元 Amazon Prime Video

動画予告

引用元 Youtube 「シネマトゥデイ」

レビュー

ニューヨークドリーム。この物語では何者かになるためにニューヨークで働き出す女性であるジョアンナが主人公として進んでいきます。正直いって大きな成功や失敗を経験するわけでもなく、サクセスストーリーでもありません。淡々と進むこの物語はその淡々さをある意味軸とし、ちょっとした主人公の変化に気付くことができるのかを問いているような気がします。

主人公のジョアンナはニューヨークの街での出会いに憧れて、交際していた男性に別れの連絡や手紙の返信すらせず、そこで出会った男性に恋に落ち同棲まで始めてしまいす。しかし、自分の仕事が少しずつ変化していく中で、少しだけの自分の心情に気がつき始め、その男性を好きではなかったことに気付き別れてしまいます。

あらすじも含めると彼女は作家を目指すために何かを得ようとも書き連ねようともしないのです。仕事の過酷さに手詰まりであるのは承知の上ですが。それでも何者かになるために来たのであればやってくれよというもどかしい気持ちにさせてくれます。最終的には終盤に物語を完成させ出版社へ持っていく場面で終わります。

物語的な起伏も少なく感情の変化をわかりづらい作品になっていると思われます。観ている人には分かりやすい方が良いと思われますが、これを身近な人生を見て捉えると一気に親近感が湧くのではないのでしょうか?私たちの物語も自分の中では大きな変化な出来事のつもりでも遠目で見ると大した起伏でないことが殆どです。フィクションではなくノンフィクションに寄り添った作品。そのような視点で見てみると微細なジョアンナの変化を感じ取ることができるのかもしれませんね!

それでは!また!

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