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tasty_serval820
【詩】しんとした世界から
ノートの紙面に木漏れ日がゆれる
蜘蛛のかげがあそび
秋風が立つ
何かを感じて後ろを振りかえる
数えられないほどの
信じられない過ち
過ちが過ちをよび
そのたびに
溺れそうになりながら
ときには自分をたのみ
ときには誰かに寄りかかり
とぼとぼと
ここまで歩いてこれたのは
このさきに自分も
誰かに
何かを捧げたいとの願いがあるからで
また間違えた
また間違えた
それでも歩いてこれたのは
許してくれたひとや
適切な苦言をくれたひとがいたからで
痛みを羅針盤にして
ひとに優しくありたい
しんとした痛みを忘れてはならない
わたしには
特別な目的などない
重い罪や苦に悩まされているひとよ
内なる尊い宝を見つけたように
ちいさなあなたを慈しめますように
汚れているとしか思えぬ自分を
ゆるしてください
ひそやかにわたしが
その一見汚れているように見える痛みを
引き受けられますように
そうしてわたしの汚いこころも
洗えますように