【詩】ただ ひとりの世界
大きな木の前に立っている
目の前に広がる大地を ただ感じている
みえる きこえる かおる かんじる
数分経ったのか 数百年経ったのか
実際には わからないな
現在が ただ現在を重ねる それがぜんぶ
だれかが決めた 時間の単位も
だれかが灯した 太陽も月も
実際には わからないな
ただいること
簡単なようで 難しいこと
まわりには風が吹き
それぞれの世界を 生きるひともいる
騒がしく轟音鳴り響く 息の詰まる夜もある
自分のこころだけを大切に抱えて
ここに 立っていよう
時に風で寒くなるし
時にひとの世界が視えてしまう
騒がしい夜は 耳を塞いでも
不安になるかもしれない
それでも! それでも!
みえる きこえる かおる かんじる
目の前に広がる大地を ただ感じている
大きな木の前に立っている